賢者の石は誰のもの？ ページ35
炸裂する嫌味にハーマイオニーは顔を顰めてから納得したように頷く。不満げに鼻を鳴らすスネイプはハーマイオニーの謝罪にどこか拗ねているようだった。
長ったらしい嫌味が始まる前に半ばスネイプを押し退けるようにハーマイオニーに近寄った。
「ともかく、無事で良かったわ」
「ありがとう。でも、ハリーが……」
──最後の部屋に行ったの。
そのとき、足音がしてAたちは目を向けると、白い髭を撫でながらダンブルドアが立っていた。
「待たせてしもうたかの……？ すまんすまん、ヒーローは遅れてくるものじゃろう？」
なんでもっと早く来ないんだ、と総意の皆へとダンブルドアはそれはもう、茶目っ気のあるウィンクを送ってくる。
ふざけるな。そんな声が聞こえてきそうな青筋が浮き出ているスネイプにやっ絡みをかけられたくないAは慌てて目を逸らす。
「お嬢さん方、こんなところまでよく辿り着いたことじゃ。流石はホグワーツが誇る才媛たちじゃの」
ダンブルドアの感慨深げに瞬く青い瞳に見つめられ、ハーマイオニーは顔を赤く染めあげる。
「セブルス、その子たちを医務室へ頼むぞ」
「はい。ポッターは……」
「案ずるな。あの子は護られておる、“愛”にな」
ダンブルドアが次の部屋へと進むのを尻目にAたちはスネイプに連れられて医務室に向かった。
・
気を失っていたロンは目覚めると暴れた。それはもう暴れた。
スネイプはそんなロンに苛立ちのあまりゲンコツ落としたが、運悪く見つかりお冠のマダム・ポンフリーの詰められていた。
しばらく経つとハリーがやってきた。
医務室で、ロンとハーマイオニーの説明しきれなかった分までハリーに事の顛末を聞いた。
でもあのターバンの中には何か隠されているとは思っていたが、まさか『例のあの人』ことヴォルデモートがいたなんて……ゾッとしてくる。
ハリーに信じてくれるの、と訊かれAはもちろんと二つ返事で返した。友達の言うことを信じてあげるのは当然だ。
「助かったよ、A。ありがとう」
「いいえ……、私なんて特に何もしていないわよ」
「そんなことない！ 君もいたから僕はここにいるんだ！」
微笑んだハリーに涙腺が緩む。Aは堪らなくなって彼の存在を確認するように抱き締めた。
女の子特有のふわりと香る甘い匂いと包み込んでくる柔らかい感触にハリーは顔を真っ赤にさせてしまうがハーマイオニーの鋭い視線にハリーは慌てて離れた。
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つき(プロフ) - くらげさん» 楽しんでもらえてとっても嬉しいです！！優勝杯のシーン、共感して貰えて何よりです……スリザリン強火オタクの叫びを受け止めてくれてありがとうございます！！ 性格がキツめな夢主ちゃんのことを好きだとは……感謝です！ ドラコとの絡み、私も楽しみです〜 (10月15日 13時) (
レス) id: cbccae9c94 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - くらげさん» コメントありがとうございますっ！書籍化希望だなんて嬉しいです〜これからも楽しんで読んでもられるように頑張って続き書いて行きますね〜！ (10月15日 13時) (レス) id: cbccae9c94 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 真剣に書籍化希望です笑 素敵な作品をありがとうございます。これから続き、読みに行って参ります！ (10月15日 5時) (レス) id: 354ea7a522 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 随所笑えるシーンがあって、とても楽しかったです。優勝杯のシーン、かわいそうだな…と思っていたので納得です！主人公ちゃんがとても好きで、ドラコとの絡みがますます楽しみです。 (10月15日 5時) (レス) id: 354ea7a522 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき | 作成日時：2023年8月24日 11時
