学年末進級試験 ページ32
「こんなところにいたのね！ 試験お疲れ様、皆！」
三人はその声に起き上がって声を上げた。
「「「A！！」」」
Aは湖のほとりまで降りていき、ハーマイオニーの隣に寝転んだ。ふっかふかの草っ原にAは伸びをして微笑んだ。
「もう勉強とはおさらばだ、僕たちは自由だ！」
ロンは草の上に大の字になって、嬉しそうに息を吐く。
「何言ってるのよロン！ もう九月からは私たち二年生になるのよ。予習を始めなくっちゃ！」
「今日ぐらいはのんびりしてもバチは当たらないよ」
「そうね、今日は私たちよく頑張ったわ」
ハリーとAはハーマイオニーを宥める。あっそうだ！とロンが思いついたように叫ぶ。
「ねぇ皆、夏休みに僕の家に泊まりに来ない？」
「え？」
「ママがさ、今度皆を家に連れてきなさいって。君たちに会いたいんだって」
ウン行きたい！とハリーが目を輝かせる。ハーマイオニーは迷惑にならないかしら、と考えていたがロンの次の言葉でお伺いする時は手紙を送るわ、とにっこり笑った。
「Aもおいでよ」
「そうね……お父様に相談してみるわ。お誘いありがとう」
Aは父イーサを思い浮かべつつ出来るだけ表情を柔らかくして答える。
四人はとりあえず、細かいことは忘れて試験の疲れに微睡んだ。
・
ハリーたちに今夜、スネイプが“賢者の石”を盗む準備が、今夜整うため自分たちも今夜抜け出してそれを阻止しに行くと、そういう話をされた。
当然行かないわけが無い。事の段取りを考えながらAは大広間へと歩く。
同じく大広間に入ろうとしていたクィレルが立ち止まって何かを見つめていた──先に入っていったハリーたちだった。
スっと心が冷えていく。
この人、本当に今日何かやるかもしれない。
「ご、ご……ごご、ごき、げんよう、ミ、Ms.ヴィ、ヴィトグレーデ……、て、テストはど、ど、う、でしたか」
「問題ありませんわ」
「さ、さす、流石で、すねぇ」
Aの視線に気付いたクィレルはいつもより酷い吃りでそう言うと慌てた様子で教師の席へモタモタと歩いていく。その後ろ姿を睨んでいると隣にいたダフネが顔色を悪くして言った。
「今日は一段と強烈な臭いだわ………流石に疲れてる体にクィレル先生のアレは殺人級よ。ねぇそうじゃない？」
「確かにね」
頷きつつスリザリンの席に座る。やっとご飯だわとダフネは幸せそうに笑った。その横でAはいつもより多くかつ早く夕食を掻き込んだ。
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つき(プロフ) - くらげさん» 楽しんでもらえてとっても嬉しいです！！優勝杯のシーン、共感して貰えて何よりです……スリザリン強火オタクの叫びを受け止めてくれてありがとうございます！！ 性格がキツめな夢主ちゃんのことを好きだとは……感謝です！ ドラコとの絡み、私も楽しみです〜 (10月15日 13時) (
レス) id: cbccae9c94 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - くらげさん» コメントありがとうございますっ！書籍化希望だなんて嬉しいです〜これからも楽しんで読んでもられるように頑張って続き書いて行きますね〜！ (10月15日 13時) (レス) id: cbccae9c94 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 真剣に書籍化希望です笑 素敵な作品をありがとうございます。これから続き、読みに行って参ります！ (10月15日 5時) (レス) id: 354ea7a522 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 随所笑えるシーンがあって、とても楽しかったです。優勝杯のシーン、かわいそうだな…と思っていたので納得です！主人公ちゃんがとても好きで、ドラコとの絡みがますます楽しみです。 (10月15日 5時) (レス) id: 354ea7a522 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき | 作成日時：2023年8月24日 11時
