学年末進級試験 ページ30
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「──さぁ勝負よ、ハーマイオニー」
「あら望む所じゃない、A」
この日のためにAはクリスマス前からずっと勉強してきた。それはハーマイオニーも同じだった。
首席を──学年一位という誉れだけを目指して頑張ってきた。負けるわけはいかないと親友である二人の間に初めて火花が散る。
それから茹だるような暑さの中、試験の日が訪れた。筆記試験の会場である大教室はことさら暑かったが、緊張もあってAはそれどころでは無かった。
「それでは試験を開始します！」
配られたカンニング防止の魔法がかけられた特別な羽ペンを掴んだ。
他の生徒たちが唸り声を上げたり、必死に答えを絞り出そうと苦悩する中、Aはスラスラと羽根ペンを羊皮紙に滑り続けた。
全ての解答を書き終えた時にはまだ時間が半分以上も残っていた。スペルミスが無いか、解答がズレていないかと確認していく。始まりは上々であった。
試験は筆記だけでなく実技もあった。フリットウィックの教室では、生徒たち一人ずつを呼び入れ、パイナップルを机の端から端までタップダンスさせられるかどうかの試験を行った。
Aはパイナップルに見事なステップを踏ませ、フリットウィックも踊り出す軽快なビートを刻ませた。ハリーはディスコで、ロンはサンバを踊り出し、そしてネビルはなんと平泳ぎだったらしい。
「あぁどうしよう！ 私、緊張してて……間違ってフリットウィック先生を踊らせてしまったの！！ その後は何とか出来たんだけどダメに決まってるわ！」
「なんだって？ グリーングラス、それは僕でもしなかったよ！ 傑作だな！」
「何よ、タップダンスどころかサンバの人に言われたくもないわ！」
次のマクゴナガルの試験は、鼠を「嗅ぎたばこ入れ」に変えることだった。Aはヴィトグレーデの家紋の花である白薔薇が刻印された美しい白銀のたばこ入れに変えた。
「素晴らしいです！ 記憶上こんなに美しく変身させられたのはA、あなただけですよ」
マクゴナガルに褒められてもAの表情はこの後の試験が不安で硬かった。そんな反応にマクゴナガルは微笑む。
そして魔法薬の試験は「忘れ薬」の調合だった。一年生の内容としては最上級の難度だが、せっせと個人授業を受けていた彼女にとっては造作も無い。
一切の迷いなく進めていくAをすぐ後ろから監視しながらスネイプは苦い顔をする。
ネビルはそんなスネイプが怖くて気絶してしまった。
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つき(プロフ) - くらげさん» 楽しんでもらえてとっても嬉しいです！！優勝杯のシーン、共感して貰えて何よりです……スリザリン強火オタクの叫びを受け止めてくれてありがとうございます！！ 性格がキツめな夢主ちゃんのことを好きだとは……感謝です！ ドラコとの絡み、私も楽しみです〜 (10月15日 13時) (
レス) id: cbccae9c94 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - くらげさん» コメントありがとうございますっ！書籍化希望だなんて嬉しいです〜これからも楽しんで読んでもられるように頑張って続き書いて行きますね〜！ (10月15日 13時) (レス) id: cbccae9c94 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 真剣に書籍化希望です笑 素敵な作品をありがとうございます。これから続き、読みに行って参ります！ (10月15日 5時) (レス) id: 354ea7a522 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 随所笑えるシーンがあって、とても楽しかったです。優勝杯のシーン、かわいそうだな…と思っていたので納得です！主人公ちゃんがとても好きで、ドラコとの絡みがますます楽しみです。 (10月15日 5時) (レス) id: 354ea7a522 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき | 作成日時：2023年8月24日 11時
