君の声が一番の応援 ページ25
ネビルは一瞬怯んだが、観客席の椅子の背をまたいで助勢に加わった。
「行くのよ！ ハリー！！」
「ポッター！」
ハリーがスネイプの方に雷光のように突進していく──ロンとドラコが椅子の下で転がり回っていることにも、ネビル、クラッブ、ゴイルが取っ組み合い歓声の中から微かに彼らの悲鳴が聞こえてくるのにも、Aたちはまるで気付いていなかった。言うのも皆、俊敏に風を切って飛ぶハリーに夢中だった。
「すごい……」
スネイプの耳元を紅の閃光が掠めた次の瞬間、急ブレーキをかけて振り返るとハリーは意気揚々と手を挙げた。その手には金色の──スニッチが握られていた。
「わぁ新記録よっ！ こんなに早くスニッチを捕まえるなんて！ ポッターくんはやっぱり凄いわ！」
驚異の速さで試合終了だ。グリフィンドールの選手が次々とグランドに降りていった。歓声が上がる。
「ロン！ ローン！ どこ行ったのっ？ 試合終了よ！ ハリーが勝った！ 私たちの勝ちよ！ グリフィンドールが首位に立ったわ！！！」
椅子の上に立ち上がって必死に声を張り上げていたハーマイオニーは歓喜の舞を踊りながら、キャーッと飛び跳ねていたダフネに抱き着く。
セオドールはその勝利の瞬間に目を輝かせているAを柔らかく見下ろして、その赤く染まった可愛い頬に我慢ならずキスした。
「、！」
「グリフィンドールを勝たせてくれてありがとう、勝利の女神さま」
セオドールのキスに顔を真っ赤にしたAは硬直し、その瞬間を目撃してしまったダフネとハーマイオニーを始めとした近くにいた女子生徒たちが叫び声を上げた。男子生徒から落胆と怒りの大ブーイングが上がる。いまだに殴り合っていたドラコたちは振り向いて手を止めた。
「あいしてるよ、A」
「エッ、ぅ、うん……」
ふふと妖艶に笑ったセオドールにAはダフネとハーマイオニーに倒れかかってしまう。グリフィンドールの勝利どころでは無い騒ぎに実況のリー・ジョーダンもつかさず声を上げた。
「なんと言うことでしょう！ グリフィンドールの勝利どころではありません、由々しき事態です、A・ヴィトグレーデに愛の告白が！！ 抜け駆けの戦犯はスリザリンの、あれは──ノットです！ 彼女の隣を独占し続けるあのノットです！ これは許せません！ さぁ男子諸君、クソ爆弾を」
「「リー・ジョーダン！！！」」
Aは目を剥いて叫んだ。マクゴナガルとは相変わらず息ピッタリだった。
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つき(プロフ) - くらげさん» 楽しんでもらえてとっても嬉しいです！！優勝杯のシーン、共感して貰えて何よりです……スリザリン強火オタクの叫びを受け止めてくれてありがとうございます！！ 性格がキツめな夢主ちゃんのことを好きだとは……感謝です！ ドラコとの絡み、私も楽しみです〜 (10月15日 13時) (
レス) id: cbccae9c94 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - くらげさん» コメントありがとうございますっ！書籍化希望だなんて嬉しいです〜これからも楽しんで読んでもられるように頑張って続き書いて行きますね〜！ (10月15日 13時) (レス) id: cbccae9c94 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 真剣に書籍化希望です笑 素敵な作品をありがとうございます。これから続き、読みに行って参ります！ (10月15日 5時) (レス) id: 354ea7a522 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 随所笑えるシーンがあって、とても楽しかったです。優勝杯のシーン、かわいそうだな…と思っていたので納得です！主人公ちゃんがとても好きで、ドラコとの絡みがますます楽しみです。 (10月15日 5時) (レス) id: 354ea7a522 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき | 作成日時：2023年8月24日 11時
