素敵なクリスマス ページ16
「あぁ初めまして、Aの父、イーサ・ヴィトグレーデだ。これからお父君たちと話すから、娘をエスコートしてやってくれ」
「はい、わかりました。父上、母上、失礼致します」
ナルシッサとルシウスはガチガチと緊張している息子の様子に目を細める。
対してイーサはドラコに眉根を寄せた。大切な一人娘を半端もいかない少年に任せるなんてやきもきしてしまう。
「い、行こう……」
「どうも」
こちらへ腕を曲げて傾けてくるドラコにAは淑やかに腕を絡めた。
その瞬間、心が再び跳ね上がった。彼女の華奢な白い手が、僕の腕に回されている。こんなに至近距離に彼女がいるなんて夢のようだった。
熟れた林檎のようにもっと赤くなるドラコの顔をAは見上げながら歩いた。
「それ、付けてくれたんだな」
ちらりとドラコはAを見る。ハーフアップの結び目にドラコがあげた深緑のバレッタが付けられていた。
「………………………まぁね、プレゼントどうもありがとう。とても可愛くて気に入ったわ」
綺麗な笑顔を浮かべていない、彼女の素の表情はヴィトグレーデの完璧なお嬢様ではなく、素直じゃない年相応の女の子だった。
ツンと花弁のような唇を尖らすAがドラコにはとても美しく映った。
「甘い物が好きらしいな」
「それをなぜ知っているの？」
料理が置かれているテーブルへドラコに手を引かれ連れていかれる。
「ノットやグリーングラスに毎日のように餌付けされていただろう。あれでは太るぞ」
ならなぜここへ連れてきたのよと咎める目付きを向けながら口を開く。
「幸せならいいの。太ったら痩せれば問題無いわ」
キビキビと言葉を返すAにドラコは口の端を上げて言った。
「なら僕にも餌付けされとけ」
ドラコの偉そうな態度に盛り付けられたミンスパイを口へ運ぶのは癪だったが甘い物には逆らえなかった。
ドライフルーツの甘酸っぱさとスパイスの香りが口いっぱいに広がる。もぐもぐと食べ続けているとドラコは嬉しそうに笑った。
「美味しいか？」
「えぇ、悔しいけどとっても！」
その言葉にカラカラと笑うドラコにムム、と眉を寄せつつ食べていると見知った人物が大広間にいた。
「スネイプ教授も呼んだの？」
「もちろんだ。何せ教授は父上が目を掛けていらっしゃったホグワーツの後輩になられる」
だからスネイプもドラコ贔屓なのかとAはやっとそこで長らく不思議に思っていたことの理由を知った。
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つき(プロフ) - くらげさん» 楽しんでもらえてとっても嬉しいです！！優勝杯のシーン、共感して貰えて何よりです……スリザリン強火オタクの叫びを受け止めてくれてありがとうございます！！ 性格がキツめな夢主ちゃんのことを好きだとは……感謝です！ ドラコとの絡み、私も楽しみです〜 (10月15日 13時) (
レス) id: cbccae9c94 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - くらげさん» コメントありがとうございますっ！書籍化希望だなんて嬉しいです〜これからも楽しんで読んでもられるように頑張って続き書いて行きますね〜！ (10月15日 13時) (レス) id: cbccae9c94 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 真剣に書籍化希望です笑 素敵な作品をありがとうございます。これから続き、読みに行って参ります！ (10月15日 5時) (レス) id: 354ea7a522 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 随所笑えるシーンがあって、とても楽しかったです。優勝杯のシーン、かわいそうだな…と思っていたので納得です！主人公ちゃんがとても好きで、ドラコとの絡みがますます楽しみです。 (10月15日 5時) (レス) id: 354ea7a522 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき | 作成日時：2023年8月24日 11時
