もうすぐクリスマス ページ12
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「お父様、ただいま帰りました」
久しぶりに対面した父イーサの姿は少し疲れているように見えた。ちゃんと寝れているのか心配になるほど、隈が綺麗にある。そんな娘の心配も露知れず、イーサは泣きそうな目で口を抑えながら固まっている。
「……よく帰ってきたね。僕の可愛いA……！」
泣きそうになりながらも優しい笑顔でAを、ぎゅぅっと抱き締めるイーサ。
「お父様、苦しいです」
Aは苦笑いしながら口を開いた。
「す、すまない、久々にベルの顔を見たら、なんだか抱き締めたくなったんだ……もう一回、抱きしめていいかい？」
「えぇ、」
大きな腕の中はとても安心出来た。固い胸板に頬を擦り寄せてAは目を伏せた。
Aを包み込む、甘いムスクに帰ってきたんだと実感する。
「逢いたかった……やっと、逢えた……」
堪えたような声にAも頷いた。
頭が痛くなってくるような純血主義のお堅いヴィトグレーデから離れたかったし、ホグワーツでの友達に囲まれた“自由”の生活は最高だったが、なぜかやっぱり逢いたかったのだ。
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──────
「お帰りなさいませ！ お嬢様！」
Aを手厚く出迎えたのはヴィトグレーデ家の屋敷しもべ妖精、ホリーだった。
「出迎えありがとう、元気にしていたかしら」
「ホリーめはお嬢様がおらず寂しかったのでございます！ 旦那様はお嬢様がいないことで好き嫌い致しますし、お家は散らかりますし……とにかく大変だったのです！」
その言葉にAは横にいるイーサを見た。ビクリと肩を揺らすイーサの姿にホリーを宥めるように撫でる。
「お父様には後でよく言っておくから安心して。ご苦労さま、紅茶を貰えるかしら？」
「もちろんでございます！」
姿あらわしで厨房の方へ消えたホリーにくすりと微笑む。
「お父様、ホリーを困らせないでください。お年を召していますし健康面に気を遣って頂かないと……それにちゃんと寝ていらっしゃいますか？」
「わ、悪かったよ。少し仕事が立て込んでて寝る暇が無かっただけなんだ」
Aはため息を吐いてから自室へ向かった。
「お帰り、可愛いお姫様」
「お帰り、A。ホグワーツはどうだったかの」
「ただいま帰りました、ひいおばあさま、おじいさま。仰る通りホグワーツは最高ね」
壁にかけられた幾つもの肖像画が話しかけてくる。にこにこと彼らとすれ違いざまに話しつつ自室の扉を開ける。
「ただいま」
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つき(プロフ) - くらげさん» 楽しんでもらえてとっても嬉しいです！！優勝杯のシーン、共感して貰えて何よりです……スリザリン強火オタクの叫びを受け止めてくれてありがとうございます！！ 性格がキツめな夢主ちゃんのことを好きだとは……感謝です！ ドラコとの絡み、私も楽しみです〜 (10月15日 13時) (
レス) id: cbccae9c94 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - くらげさん» コメントありがとうございますっ！書籍化希望だなんて嬉しいです〜これからも楽しんで読んでもられるように頑張って続き書いて行きますね〜！ (10月15日 13時) (レス) id: cbccae9c94 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 真剣に書籍化希望です笑 素敵な作品をありがとうございます。これから続き、読みに行って参ります！ (10月15日 5時) (レス) id: 354ea7a522 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 随所笑えるシーンがあって、とても楽しかったです。優勝杯のシーン、かわいそうだな…と思っていたので納得です！主人公ちゃんがとても好きで、ドラコとの絡みがますます楽しみです。 (10月15日 5時) (レス) id: 354ea7a522 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき | 作成日時：2023年8月24日 11時
