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魔法学校の入学式 ページ19

ハリーはそうだね、と曇った顔でAの言葉に頷く。

先程までスリザリンの悪口を言っていたロンは慌てて「Aがスリザリンだったとしても僕は君と仲良くしたい!」と弁明を繰り返していた。





そうこうしているうちに組み分けはドンドン進み、ハーマイオニーもネビルもグリフィンドールになった。


グリフィンドールに嬉しそうに駆けていくハーマイオニーと反対に重たい足取りで向かう不安げなネビルを見てAは綻んだ。

ドラコとセオドールは純血の名家らしく案の定、スリザリンであった。


「ポッター・ハリー!」


その瞬間、騒がしかった大広間が嘘のように静まり返った。

どの寮生も組み分けを待つ残りのAたち新入生も、固唾を呑んでハリーを見つめていた。


“あの”ハリー・ポッターはどこの寮になるのかと教師陣も含めて全員が興味深々であった。


Aの隣に座ったロンは「ハリーがグリフィンドールでありますように……ハリーがグリフィンドールでありますように……」と念仏のように唱えている。



やはり、グリフィンドールか?


いいや、ハッフルパフか?


それとも、レイブンクローか?


それなら、スリザリンか?



長時間、全員の注目を浴びるハリーは椅子に座っていた。
時間がかかるほど、生徒達の興奮が高まっていく。何しろあのハリー・ポッターだ。

皆、自分の寮に選ばれて欲しいと思うが当然だ。

ハリーは必死に言い聞かせるように何かをブツブツと呟いていた。そのとき、ハリーは願うように目を閉じた。


「……グリフィンドォォォルッッ!!!!!」


耳を劈くような、悲鳴に近い歓声が周りで上がる。
ハリーがグリフィンドールに迎えられているのを見てマクゴナガルは興奮を落ち着かせるように深呼吸してから、威厳のある声で次の名前を呼んだ。




────「ヴィトグレーデ・A!」



Aは震える手を抑えるように握り締め、スっと立ち上がる。
──眩い白銀の髪に雪のように真っ白な肌。銀鉱石の瞳はテラテラと煌めいていた。儚く溶けてしまいそうな絶世の美しさに、生徒たちはAから目が離せなかった。


一方、涼しい顔で壇上へ向かうAは大勢からの注目は慣れているはずなのに鼓動は生々しく響くように大きく、そして速くなっていくばかりだった。

緊張を悟られないよう背筋を伸ばし、丸椅子に淑やかに座るとマクゴナガルから帽子を被される。


「やぁ……はじめまして、ヴィトグレーデのお嬢さん」

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設定タグ:ハリーポッター , ドラコ・マルフォイ , 賢者の石   
作品ジャンル:恋愛
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つき(プロフ) - あさん» そのように認めてくださって感謝します。あんな形ではありましたが別サイトに私の小説を読んでくれている人がいると知れて嬉しかったです。今後このようなことがないよう気をつけていただければと思います。これからもご愛読いただけると嬉しいです (2月8日 18時) (レス) id: 7cdc86589a (このIDを非表示/違反報告)
- 先程別サイトの方を消させていただきました。勝手な無断転載をしてしまったことを深く反省しています。本当に申し訳ありません。 (2月8日 18時) (レス) @page21 id: 60a5994a82 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:つき | 作成日時:2023年8月14日 9時

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