銀魂【原作沿い】万事屋日和３

第五十九訓 −1 ページ21

【トイレに入るときはまずノック】


『神楽ちゃん...』

ターミナルの駅で私は神楽ちゃんを見送りにきた。

神楽ちゃんはずっと下を向いたまま。

私は何もできず、ただ黙って神楽ちゃんの隣に
座る事しか出来なかった。

そしてとうとう船が出航する時間に。

『神楽ちゃん...ごめんね...』

神｢...私、もっとAと一緒にいたかったヨ...｣

神楽ちゃんはそう言って私の腰に抱きついた。

私もギュッと抱きしめ返す。

...離れたくないのに...一緒に神楽ちゃんと
万事屋したいのに...

2人の背中が見えなくなりとぼとぼと歩いていると
聞き覚えのある声が。

新｢すいまっせーん!!｣

遠目で見ると確かにそれは新八君だった。

係員に鼻フックを決めこんでゲートを潜っていった｡

思わず私も新八君を追いかけた。

『...新八君...?!』

新八君はハシゴに登って神楽ちゃんの乗った船に
向かって叫んだ。

新｢神楽ちゃーん どこにいくんだァァ！｣

その声はしっかりと神楽ちゃんに届いているよう。

必死に呼びかける新八君に胸が熱くなった。

...私も...

『神楽ちゃん！！！』

精一杯の声を出すと神楽ちゃんがこちらを見た。

新｢Aさん?!｣

新八君も私に気づいた。

『私も神楽ちゃんと一緒にいたい！！
だから行かないで！！』

そう叫ぶと、神楽ちゃんは窓に手をついて
涙を流した。そして口を開いたその時...

『なっ...！』

何あれ...?! 神楽ちゃんの乗った船が
エイリアンにどんどん侵食されていってる...!!

あのエイリアン、銀行の時と同じ奴だ...

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