10話by黒洞揚羽 ページ13
「＿＿＿＿太宰に一任する。」
新人探偵社員、中島敦の入社が決まった。
太宰、国木田、中原、谷崎四名の仕事により＿＿とは言っても中原の仕事は喧嘩する太宰国木田を共に探偵社に連れてくるだけだったが。
そして今彼らのいるこの場所は、喫茶所うずまき。
「そういえば皆さんは探偵社に入る前は何を？」
敦の疑問に場が静まり返る。
「何してたと思う？」
しばらくの沈黙の後太宰はそう口を開いた。
「何ね、定番なのだよ。新入りは先輩の前職をあてるのさ。」
ルールをなのか知らないが太宰の無茶振りに若干戸惑うも、すぐに思考に入る。
「じゃあ…谷崎さんと妹さんは…学生？」
「国木田くんは元小学校教諭だよ。数学の先生。」
谷崎兄妹、国木田、と会話は順調に進んでいった。
「じゃあ、私は？」
「太宰さんは…」
敦の言葉が詰まる。
「無駄だ小僧。武装探偵社七不思議の一つなのだ。こいつらの前職は。」
「最初にあてた人に賞金が出るんでしたっけ？」
「そうなんだよね、誰もあてられなくて懸賞金が膨れ上がってる。参加するかい？賞金は今70万だ。」
「俺も70万だな。合わせて140万。」
太宰に賞金の話をされ、中原に金額を吊り上げられ敦の目が開かれる。
「あてたら本当にもらえる？」
「もちろん。」
勤め人、研究職、工場労働者、作家、役者、、様々な仮説が建てられていく。
尤も、それらは全て太宰に向けられるものだったが。
「じゃあ、俺から考えてみたらどうだ？残念なことにこいつと同じ職場だ。」
敦は中原のその言葉に驚きを見せるもやはり再び考えだす。
スポーツジム！教師！保育士！アパレルショップ店員！
「無理そうだな。」「無理だね。」
「だから本当は浪人か無宿人の類かと思ってたんだが、何せ2人同じ職だと言うし。」
国木田は頭を抱えるようにしてそう言った。
「この件では私は嘘などつかない。」
「いつか嫌でも知る時が来るだろうな。」
「んじゃ、ここは払うから行くぞ。」
中原の声かけにて総員が立ち上がった。
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黒洞揚羽(プロフ) - 鈴桜さん» わわわ！こっちの作品まで来てくれたんですね！！！ありがとうございます！頑張りますね！ (2020年6月11日 21時) (
レス) id: 6ab151bc47 (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(プロフ) - 凄く面白いです！続き頑張って下さい (2020年6月11日 21時) (レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱菜＠�� x他2人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/468/
作成日時：2020年5月17日 16時
