狼少女・心を開かない〜吉田松陽〜

第24話 ページ25

夜、松陽を尋ねる。


松陽「どうしたのです？」


松陽は少し心配そうに私を見た。



貴方｢なぜ皆私のことを聞きたがるの」


松陽は驚きも同情もせず聞く。


貴方｢私を知って…何するの」


松陽はそって微笑んで


松陽「Aの事をもっと知って仲良くなろうとしているのですよ


心を開いてもらおうと頑張っているのです」


私は少し悲しくなった。



私は他人と仲良くなど出来ない…

ましてや昔みたいに幸せを壊されたら…


私は歯を食いしばる。


松陽「…辛かったのですね」


そっと松陽に抱きしめられる。


松陽「私たちはもう家族同然です


A…あなたはもう苦しまなくていい」


私はどこかで感じたことのある温もりを感じた。


貴方｢…父さん」


父に抱きしめられた時の温もりと一緒だった。


松陽「私はあなたの何でもいい


だから私を頼ってください。



あなたに悲しい思いはさせたくないのです」


そう言って抱きしめる力を強めた。


貴方｢…」



私は松陽の腕の中で寝てしまった。

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