とある本丸の新人審神者は記憶が曖昧なようで (ページ47)

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第94話ページ47

三日月さんとの恋仲(仮)生活が始まった

きっと私は分かりやすいタイプだ
いつかは他のみんなにバレる
だから、みんなに全てを話した上でお付き合いを始めた

「恋仲(仮)ってさ、どうなの？」

[はっはっは。直球だな]

「三日月はAのこと好きなんでしょ？なら、なんで(仮)にしたのさ」

[あの三日月宗近のことがあるからな。Aもそう簡単には忘れることはできんだろう。俺だけを見てくれるまでは待つつもりだ]

「ふぅん。俺なら、さっさと自分のものにするけどね」

[自分のものか...]

「(仮)のままなら、他の誰かに取られるんじゃない？」

[はっはっは。心配は無用だ。...Aを渡すつもりはない]

(目がガチなんだけど...)

私と三日月さんの関係は公認されたけど
とはいえ、恋仲(仮)ってどういうことをするのだろうか

本当の恋仲なら
手を繋いだり、ハグしたり、デートしたり
キスしたり、それ以上のこともあるだろう

だけど、私と三日月さんは(仮)だ
はぁ...どうしよう

栞さんに聞いてみるしかないかな

いや、たまには自分で考えないとダメだよね
これは私と三日月さんのことなんだから

でもな...

『うーん...どうしたら良いの！？』

「さっきから何を唸っているんだ？」

『鶴丸...』

「悩み事か？」

『恋仲(仮)って、どういうことをするのかなってこと』

「そんなことか」

『そんなことって...他人事だな』

「恋仲(仮)は驚きだったな」

『私も状況に追いつけてないけどね』

「三日月は君と居る時、楽しそうだからな。一緒に居れるなら何でも良いんじゃないか？」

『何でもいいか...でも、それが思いつかないの』

「じゃあさ、夜を一緒に過ごしてみるのはどうだ？」

『よ、夜！？』

「なんだ？何を想像したんだ？」

『な、何も想像してないから！』

「じゃあ、何で顔が赤いんだ？」

『うぅ...だって、夜を一緒に過ごすってことは...そういうことじゃないの？』

「君は破廉恥だな」

『つ、鶴丸が言い出したんでしょ！』

[鶴丸]

「おっ。噂をすれば三日月」

『み、三日月さん！？』

[あまりAを困らせるな]

「反応は面白かったからな。つい、からかっただけだ」

『....』

「...邪魔者は退散するか。じゃあな」

『えっ！？ちょ、ちょっと！鶴丸ーー！！』

こんなタイミングで去っていくなんて...
鶴丸、後で覚えておきなさいよ！