第64話 ページ16
審神者様に本丸を案内している
なんだか緊張するな
三日月さんは、ここの縁側が気に入ったのか
縁側で寛いでいる
「へぇ。結構、刀剣男士が居るわね」
『審神者様には敵いません』
「でも1年でこれぐらいなら、たいしたものよ」
『そんな、まだまだですよ』
「私も育てがいがあったわ」
『あの、お菓子を用意したんです。良かったらお茶にしませんか？』
「良いわね」
『燭台切の自信作なんですよ』
「それは楽しみだわ。その前にお手洗いに行って良いかしら？」
『はい。トイレは右の角を曲がってスグです』
「ありがとう」
『じゃあ、先に戻って準備してきますね』
「えぇ」
部屋に戻る途中、縁側で三日月さんが寛いでいる姿があった
「ここの縁側は落ち着くな」
『ふふ、この本丸の三日月さんも縁側が好きなんですよ』
「そうか...」
『縁側って落ち着きますよね。よく一緒にお茶してます』
「....」
『あの、今から審神者様とお茶をするんですけど良かったら一緒にどうですか？』
「茶の時間か」
『はい。燭台切が茶菓子を作ってくれたんです』
「では、頂こう」
『審神者様はお手洗いに行かれたので、部屋で待ちましょう』
[....]
「三日月さん」
[そなたは確かAが見習い期間で世話になった審神者だったな]
「えぇ」
[俺に何か用か？]
「何を見てるのかなと思ってね」
[....]
「あの2人が気になるのかしら？」
[何故、そう思う]
「女の勘よ。きっとすぐに仲良くなれそうね」
[...そなたは何か知っているのか？]
「知ってるわよ。あの2人は...恋仲だった」
[...っ！]
「2人は愛し合っていたわ。」
[それほどの仲だというのに記憶がない。何かあったのか？]
「鋭いわね」
[....]
「あの子は刀剣男士に余計な感情を教えてしまった。刀剣男士が恋なんてする必要ない。罰としてあの2人の記憶を消したの」
[記憶を消した？]
「でも記憶を消しても無駄だったかもしれないわ。取られたくないなら、主をしっかり捕まえときなさい。三日月宗近」
[言うまでもない。今、支えている三日月宗近は俺だ]
「そう。何かあればいつでも話聞くわよ。審神者としてね」
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作者名：ゆきんこ | 作成日時：2020年9月22日 20時
