検索窓
今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:100,669 hit

(21) ページ24



Aside


『ママも手伝ってくれるの?』

「そうよ。Aだけでケーキ作りをやっていたら、怪我してしまうかもしれないわ。

じゃあ早速作り始めましょう」

『うん』


ママと一緒にするケーキ作りは楽しかった。ママは普段小さい子の面倒ばかり見ているから、

最年長の私と一緒にいることは多くない。

本当のお母さんがいたら、こうやっておかし作りして、学校に通って、

普通の生活が送れていたんじゃないかな?なんて想像して、心の中で首を横に振る。

だって今も十分幸せだから、私は孤児でいい。

このハウスに来なければエマたちにも会えなかったし。


ケーキはママと二人で楽しく話しながら作っていたら、あっという間にできた。

ケーキのデコレーションはママがやってくれて、

最後の仕上げに「メリークリスマス」と書いてあるチョコをのせて完成。


『美味しそうだなぁ。絶対ノーマン喜んでくれる』

「そうね。後片付けは私がやるわ、Aはレイと一緒に夕食の配膳をしておいてちょうだい」

『はーい』


私はさっさとキッチンから出て、食堂でママに頼まれた通り、

レイと一緒に配膳をしていると、ぞろぞろとみんなが集まってきて、もう夕食の準備は万端。

ノーマンも自分の席に座って、レイも私も席に着いた。


ノーマンは「A、僕のこと避けてない?」と聞いてきた。

私はそんなノーマンに「理由があるの」と笑ってみせた。

すると、タイミングよくママがケーキを持ってきた。


「私の子供達。メリークリスマス。

今日は予定にはなかったけど、Aとケーキを用意したの。ハロウィンの時にノーマンは

ケーキを食べれていなかったから、Aがクリスマスケーキを作ることを考案してくれたの。」


ママがそう言うと、ノーマンは目を大きく見開いて「そういうことか」と、

大きなため息を吐いた。


「Aに嫌われたのかと思って心配したよ」

『心配させたんならごめんね』

「全然いいよ。でも、 一つ言いたいのは今はそぐったゴミのお飯事でいいから。

いつか君と幸せになりたいな。」

『表現が難しいなぁ。それってどういうこと』

「大人になったらもう一回言うよ」


ノーマンside


そぐったゴミのお飯事。今は集めたゴミで夫婦ごっこをするだけでいいから、

いつか君とままごとじゃない本物の幸せな日々を送りたい。

なんて、彼女には伝わらなかったなぁ



__Fin____

あとがき→←(20)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (202 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
243人がお気に入り
設定タグ:約ネバ , 約束のネバーランド , ノーマン   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

惡者(プロフ) - ごまさん» コメントありがたきです!終わり方めっちゃボロボロですが好きと言ったいただけて嬉しいです! (2019年10月1日 21時) (レス) id: 4ea0228fbc (このIDを非表示/違反報告)
ごま - あっ………もう、なんか、ンーーーーすき(語彙力) (2019年10月1日 19時) (レス) id: ddcdb3f868 (このIDを非表示/違反報告)
惡者(プロフ) - まる。さん» ありがたいです! (2019年8月22日 19時) (レス) id: 684d19fcbf (このIDを非表示/違反報告)
まる。 - え、まって好きです (2019年8月22日 18時) (レス) id: 76c9882528 (このIDを非表示/違反報告)
惡者(プロフ) -  、さん» ミスだったんですね!全然大丈夫です!コメントの通知が来るだけでワクワクして嬉しいんで逆にありがたいです! (2019年8月15日 19時) (レス) id: 684d19fcbf (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:悪者 | 作成日時:2019年2月20日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。