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「A！開けてくれ！君の下着の色が知りたい！！」
やっと安心して着替えができると思えば、早速ドアを叩くイライさん。
私は取り敢えず適当にあしらった。
「…。あーーーーーーーー、金色ですーー(大嘘)」
なんだ、金色の下着って、主張強すぎか、なんて自分でもツッコミたくなるけど、
イライさんはドアの向こうでギャーギャーとうるさく下着についてまだ聞いてくる。
「それは、勝負下着なのか！？私と【ピーーー】するときは黒の下着を着てきてくれ！！」
今日の下着がちょうど黒だったことに頭を抱えた。イライさんには秘密だ。絶対に。
「あ、大丈夫です。イライさんと【ピーーー】しないんで。
あと私黒い下着持ってませんから(大嘘)。イライさんのご依頼には沿えませんね、残念ですね。」
「赤でも可だ！！」
いや、話聞いてたのかな
「…。すみません、もうどっか行ってもらっていいですか。安心して着替えたいんですよ」
「大丈夫だ、私が守る」
「あのぉ…、イライさんがいるから安心できないんですよね…」
「それはすまなかった…！好きな人がいると心臓がドクドクして、
安心もできないだろうな！じゃあ私は先に食堂に行くからな」
「えぇっ、勘違いですってば…。」
イライさん。最初会ったときは頼もしくて、かっこよくて、いい人だと思ったんだけど…。
「なんでこうなっちゃったのかなぁ…」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
私がここにきたばかりの時には、歓迎会を開いてくれて、
酔った私をイライさんが部屋に連れて帰ってくれた。
それに加え、館内の案内をしてくれたり、対戦のことを説明してもらったり、
色々と教えてくれた。だからてっきり紳士でいい人だと思っていたのにも関わらず、
何故かいつのまにか取り返しのつかない状態になっていた。
最初はまだよかった。
「クッキーを焼いたから、一緒に食べないか？」
だなんて言われて、最初はすごい感動した。イライさん料理できるんだ…！って。
もちろん一緒にクッキーを食べてティータイムをしたんだけど、
その間イライさんの視線がずっと突き刺さってて…。
「イライさん？私の顔になんかついてますか？」
「いや、可愛いな、と思って」
「お世辞はいいですよ」
「本当に可愛いと思うんだ。キスしてもいいか？」
「は？」
「するからな」
「いや、ちょっと！」
この後私の上に馬乗りしてきたイライさんを、
ナワーブさんノートンさんが担ぎ上げて持って行った。
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作成日時：2019年8月6日 22時
