なくしもの�� ページ5
*
「ただいま、マイキー」
「おかえりA」
いつものように、部活から家に帰るとそこにはマイキーがいた。
ウトウトしていて、とっても眠たそう。
「自分の家に帰って寝ればいいのに」
「俺が好きで待ってんの。Aは俺の幼馴染だからな」
「そんなもん?」
「そんなもん」
家に鍵を開けると、マイキーにスリッパをはかせリビングに案内する。
私の家はとても綺麗な家で、自分たちの貯金や私をひきとって貰える支援金でとても充実した生活を送らせて貰っている。
義母のスミレさんは穏やかな人だから、不良のマイキーと関わることを拒むと思いきりゃ、むしろ佐野家とは家族ぐるみでの関わりを持っている。
そんな恵まれた環境で過ごすことは当たり前に幸せで、少し生きづらい。
私、血が繋がってないんだよなあ。
「A、お菓子ある?」
「うん、今出す」
部活に使う靴や練習着などはそこそこ高い。
だから遠慮して帰宅部か他にお金がなるべくかからない文化部に入ろうと思っていた。
けれど、マイキーがスミレさんに私が陸上部に入りたいと思っていることを伝えた。
「遠慮なんてしなくていい、むしろわがままを言ってもいいのよ?」とスミレさんはそう言うけど
私は血が繋がってないというそれだけでどうしても遠慮をしてしまう。
「私、スミレさんとフミオさんに大会で3位以内入って貰った賞状渡すんだ」
スミレさんの作ったクッキーののったお皿をマイキーの前に出し、グッと拳を握る。
「地区大会じゃなくて、県大会だよな?」
クッキーを1枚口に入れるマイキーは少し首を傾げる
「そうだよ。でも、負担かけてる分頑張らなくちゃ」
「負担とか、ムラサキ夫婦がお前を好きでひきとったんだから気にすんなって。現にムラサキさん達金銭面でも精神面でも苦しい思いはしてないだろ」
マイキーは私に頬に手を伸ばしペシペシ軽く叩く
「家族なら遠慮なんてすんなよ」
誰でもいい、誰かがそう言ってくれるだけで気持ちはラクになる。
でも、イザナにもムラサキ夫婦にもマイキーにもドラケンにもいい報告をしたい。
「善処する。よし!大会頑張るぞ!」
プルルルル。変なタイミングにマイキーの携帯の音が鳴る。
マイキーは少し鬱陶しそうに電話に応答
「なに?」
時間が経つ度みるみるマイキーの眉間にシワがより、ため息をついて「仕方ねえな」と電話を切る。
「呼ばれた?」
「ああ、緊急集会。A、また明日おやすみ」
マイキーもなんだか忙しそうだ。
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悪者(プロフ) - しきさん» 某実況者のお話でしょうか？そちらの方は1度界隈が荒れて、そもそもルール的には二次創作があまり良いものではないという批判を受けていたから消しました。 (2021年7月30日 20時) (
レス) id: 42eb8f8da0 (このIDを非表示/違反報告)
しき - 美味しいご飯が食べたい話 (2021年7月30日 14時) (レス) id: 1586e9f170 (このIDを非表示/違反報告)
悪者(プロフ) - しきさん» 春風を待つから来られたのでしょうか。私の記憶が正しければこの作品は元々なくしものだったと思います。 (2021年7月28日 20時) (レス) id: 42eb8f8da0 (このIDを非表示/違反報告)
しき - コメント失礼します。違う作品、この作品のひとつ前の作品から来ました。久しく見ていなかったので見てみたら違うものになっていました。なぜ消し、違う作品を作ったのですか？ (2021年7月28日 15時) (レス) id: 1586e9f170 (このIDを非表示/違反報告)
悪者(プロフ) - 苺ミルク飴さん» コメントありがとうございます！学業と両立での更新なので拙い作品だと思いますがそう言っていただけてとても嬉しいです！更新頑張りますね！ (2021年5月25日 18時) (レス) id: 7f9fad3ad1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悪者 | 作成日時：2021年5月16日 5時
