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*
Aside


「サトツさんの髪凄いですね。良い色してますね。

私は髪がブルーアッシュで、もうちょっと明るい色の方がいいんですけど…」

「そうですか?あなたの色も私は好きですが」

「ほんとですか!サトツさんみたいな男の人にそう言ってもらえると自信つきます!」


私は一次試験の試験官のサトツさんと走りながら話をしていた。

一次試験の始まりは今からおおよそ一時間前ぐらいからで、

キルアが他の子のところに行ってしまったから、話し相手にサトツさんを採用させてもらった。


サトツさんは口髭の生えたジェントルマンで、

話してみたところ、「レディーファースト」とすらりとオシャレに言えるタイプな紳士だった。

おだて上手と言うべきか、口が上手くて既に私の髪色や目鼻立ちを褒めてくれて、

私はとっても嬉しい気分だけど、それでもやまない私への視線が痛くて、

サトツさんに「ちょっと、他の人とお話ししてきます!」といって、

301番のイルミと思われる男のところに行った。


「こんにちは、301番さん。なんて呼んだら良いですか?」


ワザと敬語を使うと「俺が誰か分かってるくせに」みたいな目で見られる。


「ギタラクル」

「ほーん。ギタラクルさんですね。…その針絶対痛いですよね」

「…痛くなくはない」


イルミ…ギタラクルさんはきっと暗殺の依頼で色々あって試験を受けているんだろう。

それにしても顔が怖い。カタカタ音立ててるし。地味に口角が上がってるし。

先日まで私のベッドに寝っ転がっていた猫目なイルミとは全く別人に見える。

そんなギタラクルさんをじっと見ると、ギタラクルさんはこう言う


「もしかして惚れたの?」


何の冗談?


「全然。ちっとも。全く。少しも。1ミリも。1ミクロンも。」

「そんな言う?」


割とショックらしいギタラクルさんに手鏡を差し出した


「鏡貸しましょうか」


彼は怪訝な顔で鏡を押し返してきた


「失礼だな」

「私、ギタラクルさんは針刺してない顔の方が好みですし」

「じゃあ針を刺してない俺の事が好きってこと?」

「顔は断然」

「へぇ、顔だけねー。」

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豚バラ - 読んでみたらメッチャ面白い!読んでてワクワクします! (2019年12月13日 21時) (レス) id: 61753fbb81 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:卣秦 | 作成日時:2019年11月20日 0時

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