手繋ぎ (ページ3)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:6,498 hit

＃3 ページ3

体育館のステージから降りると、周りの女子達の鋭い視線をたくさん浴びた。

体育館から出ると松村くんが話しかけてきた。

「藍沢は何しに体育館にいたんだ？」

「小夏の生徒会が終わるまで時間潰そうと思ってね」

「小夏と一緒に帰る約束したから」

「そっか、ごめんな付き合わせて」

「いいよーそれより小夏に伝えたいことってなんなの？」

「あー担任に明日登校した時に職員室寄ってくれって」

「それだけ？」

「うん」

いいのかな、対した用じゃないのに部活を切り上げて帰っても。

それから生徒会室に行って小夏が出てくるまで待った。

小夏が出てくるまでたくさん話をした。

松村くんが好きなバスケのこととか、急に始まったアイスの話とか。

話をしている時はなぜか無性に楽しかった。

それからしばらくしてから小夏が出てきて先生に言われたことを伝言した。

松村くんとはそこでバイバイして帰った。

「松村くんと何話してたの？」

「いろいろかな」

「まあ、美菜が楽しそうで良かった」

小夏はそう言って笑っていた。

小夏とは途中で道が違うからバイバイして帰った。

私は、思った。

この学園に入学してから1番楽しい1日だったと。