手繋ぎ (ページ2)

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私は、同じクラスにいる美術コースの北村小夏ととても仲が良かった。

小夏は、クラスの学級委員長をしていた。

小夏は、頭がすごく良くて勉強がすごくできる頼りになる友達だ。

それに、生徒会執行部にも所属していた。

私は、バレーボール部に所属していてこの日は部活がなかった。

小夏と一緒に帰るためには、少し時間を潰さないといけなかった。

だから、バスケ部の見学に来ていた。

バスケ部には、大人気の松村くんもいる。

ステージの上にはたくさんの女子達がバスケ部を見に来ていた。

私が、ステージの上でぼーっとバスケを眺めていると近くにいる女子たちが騒ぎ出した。

周りの女子達が騒いでいたのは、松村くんがこちらに向かってきていたからだった。

誰のとこにくるだろうと周りの女子達はそわそわしながら目を輝かせていた。

でも、松村くんは私に声をかけてきたのだった。

私は、自分のところに来るとは思ってなかったから驚いてしまった。

「よっ！藍沢」

なんて松村くんが言うから周りの女子達の視線が痛いほど向かってきていた。

「どうしたの、松村くん」

松村くんと話すのはこれが初めてだった。

「藍沢は学級委員長の北村と仲が良かっただろ？」

「うん」

「学級委員長に伝えなきゃいけないことがあるからついてきて欲しいんだけど」

「それはいいけど、部活はいいの？」

「大丈夫、俺もう帰るわ」

「わかった」

私は、松村くんに頼まれて行くしかなくなってしまった。