青いカキ氷。 ページ7
レイカは、ブルーハワイのカキ氷が大好きだった。レイカのお気に入りだという真っ白なワンピ一スと青色のビーチサンダル、青いリボンのついた麦わら帽子。
いつも、ブルーハワイのカキ氷を食べては真っ赤な薄い舌を青色に染めあげるのだ。ベーッと舌を出しては、悪戯に成功した子供のように無邪気にキャッキャッと笑う。
ぼくは、ぼくは、その青に、空と同じ青色に、サンダルと同じ青に、リボンと同じ青色に、心が、心が騒ついて、
毒を混ぜてやろうと思った!
大好きなレイカが大好きなブルーハワイのカキ氷を食べながら死ぬなら、それは世界一幸せな事だ。幼いまま嫌いなものに出会わず消えて行く魂はおろし立てのシャツのように純正純真で、神様だって惚れ惚れする。
青色の、粒子状の猛毒。
まるで海面の煌めきを閉じ込めて乾かしたかのような猛毒。青色のブルーハワイに青色の猛毒はキラキラと沈むようによく混ざり合っていて、バレないだろうな、とぼくはひとり思った。
青い空、青いカキ氷、青い猛毒。青白いレイカの遺体。見つかった遺体は、酷く青白かったらしい。
それはあの子が白いワンピ一スを着ていたせいなのか青い猛毒のせいなのか、ぼくには一切見当がつかない。
それでもサラサラと小瓶の中で青色の猛毒を見つめながらぼくは毎日考えるのだ。これを喰らえばわかるのだろうか、黒い服を着て死んだ僕の遺体は青白くなるのだろうか。
小瓶に閉じ込められた海面のように青く砂浜のようにサラサラとした粒子の猛毒は、時折太陽に反射してキラリと光る。
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らるな - 観点が面白いですね!重曹のやつびっくりしました。乾燥剤と違って題名から推測ができなかったもので。 (2015年5月17日 10時) (レス) id: 6784c5bc53 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 君もうは☆ (2015年2月26日 12時) (レス) id: 835531c49a (このIDを非表示/違反報告)
翔(プロフ) - 乾燥剤と重曹の気持ちが分かる小説← (2014年8月15日 0時) (レス) id: ed369e3821 (このIDを非表示/違反報告)
菊華(プロフ) - 乾燥剤落ちクソワロタ…… (2014年5月21日 1時) (レス) id: d1dd6e307d (このIDを非表示/違反報告)
ワクワクs))小6で腐女子でロリショタコン← - 面白い!!なんかつぼるwwwwwwwwwwwww更新ファイト!! (2014年5月17日 8時) (レス) id: f8ab21d782 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小林しゃん | 作成日時:2014年3月26日 17時