伝われ ページ15
緑side
お風呂でスッキリして、さやかさんのこと忘れよう！
と思いお風呂に入るも……
やっぱり元好きだった人ってのは心に残ってんのかな？と考えてしまう。
あれほどりゅうは俺を好きだと言ってくれてるのに、信じれない俺自身も嫌になる。
お風呂でグダグダと考えていても仕方がない。
どんよりとした思考の中、身体を洗った
出るとりゅうは誰かと電話していた。
青｢あー、そうか笑。え？佐々木はどうなん？｣
佐々木……
さっきの人か。
何を話してんのかは知らないけど、楽しそうに話してるから邪魔しないようにもう一度洗面所に戻った。
青｢ん、さやかも久しぶりやったなぁ。まさか佐々木と付き合ってるなんか思わんやんか。｣
青｢俺さやかのこと好きやったもんなぁ笑｣
ずきっと胸が痛くなる。
昔の話だよね？
そう思っても……、
痛い。
そこからはりゅうの話は聞きたくなかった。
俺は部屋の扉を開け、飛び出した。
行く先は、先程見つけた吹き抜けになっていたテラス。
夜の風が涼しく、人はチラホラと居た。
その中でも座り心地の良さそうなソファに寝転んだ
星が綺麗に見えた。
今頃りゅうは佐々木さん、さやかさんと話しているのだろうか？
嫉妬しちゃってバカみたい……
なんなんやろ、俺は。
つーっと頬に違和感を感じた。
｢なんで俺泣いてんねん…｣
泣く要素なんかひとつもないのに、
勝手に悲しんで勝手に部屋を飛び出して勝手に泣いている
もう、自分が嫌や。
なんでこんなにも、心が狭いんやろ？
目を閉じて気持ちを抑えた
そこで掛かってきた電話
青｢とも？！どこおるん？｣
｢テラスんとこ…｣
青｢わかった。今行くから｣
妙に焦った声だった
青｢見つけた…｣
目を閉じていたら上から声がした
目を開けると次の瞬間抱きしめられた
青｢心配したやんか…、急に居らんくなって｣
｢ごめん、｣
ごめんしか出てこなかった
青｢ほら、戻ろ？星は十分見れたやろ？｣
｢うん、｣
手をしっかりと繋ぎ、上の階へ
りゅうの顔はどことなく安心した顔でもあるし、なにか決心を決めたような凛々しい顔だった。
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作者名：ゆき星 | 作成日時：2019年8月1日 22時
