9話 ページ10
橙side
お花見しながら食べるおにぎりはやっぱり美味しくて…
ゆったりとした時間を過ごした
暖かい空気に呑まれもう眠い
隣では淳太くんが眠そうにおにぎりを頬張ってます
「来てよかった?」
黄「疲れたけど、よかった…」
不意に空を見上げると綺麗な快晴
あと1年ぐらいで全生物が居なくなるなんて想像もできん。
電柱にいる鳥は今も綺麗に鳴いてるのにな…
なんで俺らもこんな冷静なんだろう
世界中の人々は火星移住やら進めたり、できるだけ体力を使わないように部屋の中に閉じこもったり、
自ら命を絶ったり
俺らぐらいやんな
こんな楽しく遊んでるの。
無邪気に何も考えず遊んでるの3歳児レベルやで
黄「あきと、何考えてるん?」
そのいかにも眠そうな声で話さんといて笑笑
俺が話しても寝るやろそれ
「世界滅亡なんて有り得んなぁって。」
黄「ふふ、それがほんまなのにね。僕ら何してんねやろ」
「最後に思い出残さん方が損やろ」
黄「たしかにね…」
国の治安が悪くなってく一方、この街はまだ平和な方だ
まぁ田舎だからやろうけど
まだ綺麗な自然は世界滅亡なんて感じさせない
森やってそこらじゅうにあるし、言ってしまえば家の前は田んぼ
この街におって良かったな
「淳太くん?」
少しでも口を閉じてると、淳太くんは夢の中のようで
「おやすみ」
俺は少しだけ桜を楽しんだ
風が強くなってきて肌寒くなった
もうそろそろうちに帰らんとな
「淳太くん、起きて、帰る」
呼んでも起きない
「淳太くん、」
そしたら急に淳太くんは起きて、俺に近づく
「ちょっ、どしたん?起きたなら帰るで?」
それでも近づいてくる顔
「ね、淳太くんっ!」
そしたら淳太くんは俺の鼻をちょいとつまんだ
黄「びっくりした?ちょっと照史をいじめたくなってん笑笑」
そうして呑気に自転車の方へとスキップした
「おい、覚えてろよ」
淳太くんには虚しくその声は届いてないようで
黄「照史遅いぞー笑」
淳太くんの楽しげな笑い声によって消された
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作者名:ゆき星 | 作成日時:2019年4月9日 23時