4、愚か者 ページ6
「さぁ、寮分けがまだなのは君だけですよ。狸くんは私が預かっておきますから、早く闇の鏡の前へ。」
そう言って男の子を大きな鏡の前へ連れていく変な物を付けた人。みんなの背が高くてよく見えないがどうやらタヌキ?という生き物を持っているみたいだ。
「ふぐぐー!!」
チラリと見えたけど、なんか可哀そうだな・・・。
そんなことを思っている間に男の子が鏡の前に立つ。
その鏡はアースラ様のドレッサーに付いていた鏡にとてもよく似ていた。
<汝の名を告げよ>
急に鏡が光り顔のようなものが映し出される。
それに驚き必死に力を入れていた「足」から力が抜けた。
[ガクリ]
「おっと、大丈夫か?」
ニカッと笑い支えてくれた黒い顔の男の人。
再び力を入れようとするが慣れないせいだろう、上手くいかず、思わず黒い人の手をつかむ。
「おう!上手く立てないなら俺につかまってろ!」
慌てて頷く私に笑顔を向ける彼。
・・・なんとなく、この笑顔をどこかで見た気がしてとても安心する。
でも安心すると同時にほんのちょっとの不快感。
重なったのは明るくてキラキラした彼女の笑顔。
こんなに親切なのに彼女と重ねる自分に嫌気がさす。
私も笑顔を返して、そっと彼の手を振りほどいた。
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クルル(プロフ) - 麗さん» ご報告ありがとうございます・・・!今後も見つけたら行って下さるとありがたいです。 (2021年1月29日 11時) (レス) id: 5254ebaae5 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 44ページ (人2) と変換出来てないところあります (2021年1月29日 8時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
クルル(プロフ) - マーニャさんに褒めて頂けるなんて光栄です!更新遅いですがこれからもよろしくお願いします! (2020年7月26日 19時) (レス) id: 5254ebaae5 (このIDを非表示/違反報告)
マーニャ(プロフ) - コメント失礼します!すっごい素敵なお話で心が満たされています。こんな作品を作ってくださった作者様に感謝です!これからも頑張ってください! (2020年7月26日 7時) (レス) id: 797d2622a3 (このIDを非表示/違反報告)
クルル(プロフ) - こちらもよろしくお願いいたします。『陸に恋した人魚姫』(番外編)https://uranai.nosv.org/u.php/novel/1125kururu0/ (2020年4月29日 21時) (レス) id: c58f3a9ef4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クルル | 作成日時:2020年4月15日 18時