追い討ちの如く個人ランク戦 ページ3
あのまま隊室を飛び出して本部内を駆け巡っていた俺は限界を感じていた。
｢……っはぁ、はぁ、｣
そう、俺は体力が無いのだ。
トリオン体じゃない生身の為、走って3分も経たないうちに息切れと足の痛さが俺を襲った。
きっと俺は滑稽に見えているんだろうな……。
どれもこれも真衣のせいだ…！！
おいそこのＣ級、見てんじゃねえよ。
通常弾でドタマぶち抜くぞ。
｢うげ、……もう無理…っ。｣
そう言って俺は辿り着いたランク戦フロアにあるソファに倒れ込んだ。
｢あっれー誰かと思えば古神じゃん。｣
｢ほんとだ。どうしたんだ？隊室から追い出されたのか？｣
｢わぁももちゃん先輩汗びっしょりじゃん！｣
倒れ込んだ俺を覗き込んでそう言う
｢……はぁ、A級……三馬鹿…。｣
｢｢｢誰が馬鹿だ。｣｣｣
元気が宜しくて何よりですが、早くここから退けて欲しい。いや、退けろ。
だがそんな言葉の代わりに口から出るのはゼェゼェというクソダサい俺の息。
｢わーお、こりゃほんとにどうしたんだよ古神。｣
出水の問いかけにやっと息が整い始めて答える。
｢走った…んだよ、はぁ……加古さんがチャーハン持って来るって、アイツらが…おぇっ、｣
｢え、ももちゃん先輩きたな、｣
｢イケメンが台無しな音だな。｣
｢っ、うっせーよ緑川頭叩き割るぞ。｣
｢おー怖。｣
｢そんで走って逃げてきたんだな。｣
｢そ、いう事…っ、げほっ。｣
｢お前、体力無いもんな〜。っうし、ランク戦しよーぜ！｣
｢あ？？？？｣
今、とんでもなく低い声が俺から出た。
いけないいけない、可愛いキャラが台無しだ。
と思うけど空いた口が止まってくれなかった。
｢米屋お前俺のどこを見てそー言ったんだよ、ほんとに馬鹿だな。このばーか、ばぁーーか！｣
｢ボキャブラリー…。｣
緑川の呆れた声は気にせず俺は米屋にべーっと舌を出して威嚇をした。
馬鹿に巻き込まれていい事なんてない→←外ズラが良いだけのクズ
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作者名：ゆっけ | 作成日時：2022年11月10日 19時
