田中さんの妹はキセキの世代の元チームメイト【ハイキュー×黒バス】

57．リベロ ページ12

５分後


「おお!!」


「日向のレシーブが上手くなってる…」





スガさんが翔陽のレシーブに感動するくらい

翔陽はうまくなってた




「A」


『ん?何』


「もう足大丈夫かよ」


『大丈夫だってこのくらい

もう平気だから』


「そっか、気をつけろよ」


『それに本気じゃなかったし…』


「でも、ノヤは思い切りやれって…」


『でもノヤッさんが取れなかったら意味ないでしょ』






龍兄はあきれたような顔をした






「あの…西谷さん」





と、翔陽が練習の合間にノヤッさんに聞く





「“旭さん”て誰ですか?」



その瞬間

先輩たちの空気が一瞬固まった






「…烏野の…エースだ、一応な」


「エース…!」


「?なんだよ」


「…おれ、エースになりたいんです…!」






「あ?」


「あいつ、まだあんな事…!」

『まあ、憧れくらいいいじゃん』



「何年か前の“春高”で烏野のエースの“小さな巨人”見てから

絶対ああいう風になるって思って烏野来ました!」


「その身長でエース?」





自分よりはでかいが160そこそこの翔陽を見る




「いいなお前!だよな!カッコイイからやりてえんだよな!

いいぞいいぞなれなれエースなれ!今のエースよりも断然頼もしいじゃねーか!


けどやっぱ“憧れ”といえばエースかぁ“エース”って響きがもうカッコイイもんな」





エースという響きをかみしめる

まぁ、確かにカッコイイ





「“エーススパイカー”っていう花形に比べたら

セッターとかリベロとかパッと見地味だもんな


けどよ

試合中、会場が一番“ワッ”と盛り上がるのは、

どんなすげえスパイクよりもスーパーレシーブが出た時だぜ


高さ勝負のバレーでリベロは小っちぇえ選手が生き残る唯一のポジションなのかもしんねえ

けど俺はこの身長だからリベロやってるワケじゃねえ



たとえ身長が２ｍあっても俺はリベロをやる」





2メートルと聞いて思わず敦の顔が浮かぶ





「スパイクが打てなくても、ブロックができなくても

ボールが床に落ちさえしなければ

バレーボールは負けない


そんでそれが一番できるのはリベロだ」





自分のポジションを誇りに思うノヤッさんは

とってもかっこよかった



それにくらべてうちのバカ兄貴は…




龍兄のほうを見て目が合った瞬間

思わずため息をつく





「なんで！？」

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