お約束その30 ページ31
ASide
「A、、由奈、ただいま、、」
そんな声が聞こえた気がした。
夢にまでみた愛する母の声。
A「っ、お母さん？」
母「A…ただいま。」
会いたくて聞きたくて仕方なかった、
暖かく優しい母の声、
A「お母さん、っお母さん、！！」
由奈「お、かあさん、お母さん！！」
その日は一日中、家族3人で泣きながら抱きしめあった。
空はもう、笑ってしまうくらい明るかった。
ーーーーーーーーーー
それから数日経つと家には活気が戻り
草木はまた、明るく輝きを放っている。
ほとんどが元通り。
そう、ほとんど、は。
まずは由奈。
私がきつく当たってしまったせいで、まだ私たちの間には壁がある。
次にお母さん。
医者が言うには目覚めたのは奇跡に等しいとのことだ。だからといってお母さんの病気が治ったなんて都合のいいことはない。
前のように、一緒に外で遊ぶことはもちろん、1人で立つのもやっとで、ずっとベットに横になっている。
そして私。
ここ最近。異能の力が制御できなくなっている。
気を抜くと暴走しそうになるのだ。
この私の『記憶』はいつになったら終わるのだろう。
いっそのこと、この有り余る異能の力をお母さんに使ってしまおうか。
何十年後のお母さんと今のお母さんを契約対象にすれば、それだけで延命治療になる。
その間私は異能を使えないけど、お母さんをこれで救えるなら異能なんて安いものだ。
そうすればきっと、由奈との関係も元通りになるはず。
そうすればきっと、この異能の力も止むことだろう。
そう思ってた。
なんとも愚直で甘い妄想。
そんな、
甘い甘い私の妄想が
私たち家族を崩壊に導いて、
終わりを告げる最悪のものだなんて
私には到底予想できなかった。
「っなんで？！！どうしてよ！！！これが、この力があれば…っねぇお母さん！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 32人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ME?NOu(プロフ) - 夢女子S氏さん» ありがとうございます！これから頑張って更新していきます！ (2021年6月26日 17時) (
レス) id: 7a12ef5430 (このIDを非表示/違反報告)
夢女子S氏(プロフ) - 続きがめっちゃくちゃ楽しみです！！！これからも、頑張ってください!!!! (2021年6月1日 18時) (レス) id: 355241a2ce (このIDを非表示/違反報告)
ME?NOu(プロフ) - 麗さん» ご指摘ありがとうございます！かっこつけてカタカナ表記にしたら誤字が結構あったので修正しました。 (2021年5月18日 22時) (レス) id: eb1a4b1abd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 6ページ 消ス事ガデル とありますが デキル ではないでしょうか？ (2021年5月18日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：MEーNOu | 作成日時：2021年1月27日 18時
