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黒「落ち着け、猗窩座……」
見かねた黒死牟が仲裁に入る。いつもならばこれで猗窩座も冷静さを取り戻すが、今回はそう簡単にはいかなかった。
猗「いや、こればかりは無理だ!こいつはAがどんなに__」
黒「___猗窩座」
ぼとりと音がして、猗窩座の腕が落ちる。黒死牟が目にも止まらぬ速さで斬ったのだ。
刀に付いた血を振り払い、鞘に納める黒死牟。その間に猗窩座も落ち着いてきたのか、軽く舌打ちをする。
童磨はこの間、何も語らなかった。
それが、自分が甘んじて受けるべき、然るべき罰だとでも言うように。落ち着いた様子で、猗窩座の腕を振り払うことも、言い訳をすることもなかった。
そんな童磨を見て、猗窩座もまた黙る。黒死牟がおもむろに口を開いた。
黒「…気持ちは解る……だが、Aのためを思うならば…聞いてやれ……Aの、最期の頼みでもあるのだ………」
その言葉を聞いた猗窩座は、漸く「わかった」と、短く答えた。
そんな彼に謝辞を述べる童磨を睨み、猗窩座は言葉を続ける。
猗「ただし、条件がある。血戦は明日にしろ。今日は、俺を連れていけ…Aの墓のある場所に」
二人は仲が良かった。
群れることなく単独行動をとる鬼の中でも、特に一人で居ることの多いのがこの二人。だが十二鬼月結成直後は、よく二人で行動していた。
お互い気が知れた仲だった。
その同胞の、友と呼べたのかもしれない彼女への弔いがまだだったと、猗窩座は言い訳するように言った。
童磨も何かを汲み取ったらしく、静かに頷いた。
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煨(ウズミビ)(プロフ) - つるかめさん» 実は仲間です……((( 頑張って下さい!! (2020年11月1日 0時) (レス) id: eaf0a1c543 (このIDを非表示/違反報告)
つるかめ(プロフ) - �(ウズミビ)さん» わかりますさては仲間ですね…(????)((( できるだけ本家の設定を崩さず書くようにしますね…! (2020年10月31日 20時) (レス) id: 21a20e72bc (このIDを非表示/違反報告)
煨(ウズミビ)(プロフ) - つるかめさん» 本家の設定に沿って違和感のないように描写するの私も苦手で、、ほんとよく分かります、、 (2020年10月31日 0時) (レス) id: eaf0a1c543 (このIDを非表示/違反報告)
つるかめ(プロフ) - �(ウズミビ)さん» そう言っていただけて本当にうれしいです…!ですよね…最悪血鬼術とか身体能力を言い訳に無理矢理繋げることになっちゃいそうですが…;;; 私が書ける限りの最高のものにすできるよう頑張ります! (2020年10月30日 18時) (レス) id: 21a20e72bc (このIDを非表示/違反報告)
煨(ウズミビ)(プロフ) - つるかめさん» 本当に面白くて……つい一気読みしてしまいました、!戦闘場面の描写は難しいですし、時間もかかりますもんね……楽しみにしてます!! (2020年10月30日 17時) (レス) id: eaf0a1c543 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つるかめ x他2人 | 作成日時:2020年8月12日 1時