【twst夢】拗らせまくり、はや三年。【イデア・シュラウド】 (ページ26)

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おまけ:イデ誕2023 ページ26

カチッ。

0:00、時計が動いて日付けが変わる。

『よし、』

バンっっっっっっっ！！！

わざと騒々しく、イデア・シュラウド宅のドアを開ける。

『お誕生日おめでとーございますっ！！！！』

「うわ、うるっさ。強盗かと思ったら恋人だった件」

なんだこの失礼な男は。

とりあえず無視しよう。

『こんばんはイデア先輩！おいくつになられましたか？』

「いであしゅらうど、3歳です。Aちゃんプレゼントください」

3歳はキツい。

割とマジでキツい。

でも、プレゼントとは目の付け所が良いな。

ここは一つ、お決まりのアレをお見舞いしてやろうじゃないか。

『プレゼントはこの、わ・た・し♡です』

…

室内に気まずい沈黙が流れる。

先輩の表情筋は死亡している。

『じょじょじょ冗談はさておきまして、こちら献上します』

私が彼への贈り物として選んだのは、小さな花束とデカいぬいぐるみ。

実は三日三晩悩んだのだが、彼は欲しいものは自分で買えるだろうし、どうせなら普段絶対に買わないような物にしたかったのだ。

「あ…りがとう。これ、アネモネ？と、お！ぬいぐるみじゃん。まって！wしかもHDMIww」

『正解です。先輩も花の種類とかわかるんですね』

HDMIのぬいぐるみ(？)は正直、見つけた瞬間に先輩のための物だ！ってビビッとわかったね。

「きれいな花だね。僕の部屋には勿体無いくらい」

『ではこの花に釣り合うくらい、部屋を綺麗にしてくださいな』

はいはい、とうんざりしたような顔をする先輩。

でもその表情はすぐに和らいだ。

「A氏が、君が、僕のことを思って選んでくれたっていうのが一番嬉しいっすわ。どうもありがとう」

もう。

そんなこと言われたら私も嬉しくなっちゃうじゃん。

大事にするよ、と微笑んで花瓶を用意する彼に、恋をする私を、白いアネモネとHDMIが見守っている。