【twst夢】拗らせまくり、はや三年。【イデア・シュラウド】 (ページ23)

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b.07 ページ23

とても長い1日が終わり、私は家に帰ってきた。

『送ってもらっちゃって申し訳ないです。一人でも大丈夫だったのに』

「こんなふらふらの人単品で返せないでしょ、道で寝ようとしてたのは流石に引いたし」

だって先輩が手繋いでくれなくて寂しかったんだもん。

「だからといって地面で寝るなし。てかDTに恋人繋ぎはハードル高杉」

そういうもん？

そういうもんか。

てか瞼がめっちゃ重い、これは5tの重さ。

「じゃあ拙者おうち帰るんで、ちゃんと着替えてベッドで寝なよ」

『うん！イデア先輩も気をつけて帰ってね』

「元気なお返事〜逆に不安だけどまあいいよ。おやすみ、A氏」

おやすみ。

そう言うと先輩は下界へと足を踏み出した。

『先輩』

その瞬間ふと口をついて出た。

何？と振り返る彼を認める。

『…好き』

今日この言葉を口にするのは二回目。

「知ってる」

先輩はそうニヤっと笑い、手をひらひらと振って私の家を後にした。

そして私は一人きりになった。

美しい彼の残像が、まだ手の中に残っているような気がする。