十一説。 ページ13
瞼の外が明るくて目が覚めた。
目を開けると景色がいつもと違って慌てて飛び起き、昨夜のことを思い出して冷静になった。
そうだ、俺は零さんのとこから逃げて…
ぼうっとしていると、扉が開いて優が入ってきた。
相「お、起きたか。おはよ」
『優、おはよ…悪い、ベッド使った』
相「別に大丈夫だ、布団敷いたからな。それより朝飯、食べるだろ？」
『何から何まで…ありがとう』
布団から抜け出そうとすると、携帯に通知がきた。
『定時で帰る。ちゃんと話そう』と零さんからきていた。
ちゃんと、何を話すんだろうか。
俺は別に、何もやましいことも悪いこともしてない、と思う。
隠し事したわけでもないし。
零さんは俺が無類の男好きだとでも思っているのか。
むかむか、どろどろ。
言い表せない感情が、腹の底から溢れてくる。
決して、決して彼を嫌いになったわけではない。
ただ、今冷静に会話できる自信が、ない。
優の呼ぶ声がして我に返ると、携帯を持っている手が、無意識の内に力んでいることに気づいた。
俺は慌てて、優のもとへ行った。
相「朝はご飯派だったよな？」
『おう！完璧じゃんこれ…』
相「ふっふん、俺特製スペシャル朝ごはんだ、有難く食え」
『有難やー、有難やー』
目の前に並べられた和食の品々。
俺の好物ばかりだった。
…零さん、ちゃんと食べてるのかな。
気づけば彼を思っている。
またこれか…あぁ、嫌だな。
俺は振り払うように、箸を持ち上げて前を見た。
優は待っていて、ようやくといった表情だった。
「『いただきます』」
久しぶりに、彼の居ない朝食をとった。
同棲して初めて、ルール違反した。
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ごまめんま。(プロフ) - りらちむさん» 読んでいただきありがとうございます(*^^*)作者の好みで切甘に寄りがちです（笑） こんな感じですが、これからもよろしくお願いします( ;∀;) (2019年8月18日 19時) (
レス) id: 21ddb629a5 (このIDを非表示/違反報告)
りらちむ(プロフ) - やばい、ふつうに泣きそうになりました。最高です。 (2019年8月18日 2時) (レス) id: 75c68e6b22 (このIDを非表示/違反報告)
ごまめんま。(プロフ) - いおりさん» 温かいお言葉、ありがとうございます(´;ω;｀)頑張って語彙力伸ばしつつ更新に努めます('◇')ゞ (2019年6月23日 16時) (レス) id: 21ddb629a5 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - とても面白かったです。お忙しいとは、思いますが更新、頑張ってください。これからも応援しています (2019年6月22日 23時) (レス) id: 72842f6fe9 (このIDを非表示/違反報告)
ごまめんま。(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます！すぐ確認して参ります (2019年6月21日 7時) (レス) id: dd15d2a8cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ごまめんま。 | 作成日時：2019年6月20日 17時
