推しの宮と好きの宮【HQ】 (ページ19)

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18話ページ19

帰る支度をして、陽ちゃんと体育館の入口で雑談をしながらバレー部員たちを待っていた。

  陽｢なぁ、Aはなんで治先輩のこと好きやないん？｣  

突然、とんでもなくなんとも不思議な質問をなげかけてきた陽ちゃんに、理解できない私は｢どういうこと？｣と聞く  。

陽｢やっぱり治先輩って良い要素ぎょうさん揃ってるし、あそこまで親しくなったらいくらファンでも好きになってまうやろ？｣  

まあ、確かにガチ恋勢も多いしな  ぁ。

『ん～…なんでか分からんのんやけど、駅であった時とは雰囲気が違うっていうか…なんか違うんよねぇ。やけん、運命の人って感じでもないし、お兄ちゃん…みたいな？』

陽｢ん～雰囲気が違うってことは侑先輩やろか？｣  

『まだそっちの方が雰囲気似とる。てかそうかも』

  そう。駅であった時の治先輩と今の治先輩では雰囲気が違うのだ  ……
まだ宮侑先輩の方が雰囲気が似ている。
あれは宮侑先輩だったのだろうか 。

 陽｢侑先輩に聞いてみた方がはやいんとちゃう？｣ 

 『ん、確かに』

  うんうんと悩んでいる私にナイスアドバイスをくれた陽ちゃんに相槌をうち、早速今日の帰り聞いてみようとはりきった。

治｢すまん、待たせたなぁ｣  

向こうからゆっくりと歩いてくる大きな人達。
  みんなデカすぎやろ。(あなたが小さいんです)  
到着した途端に謝ってくれる宮治先輩はやっぱりとてもいい人だと思う。
  宮治先輩はやっぱり推すべき先輩だねっ((  
そんな先輩に『全然大丈夫ですよ』と返し、宮侑先輩の方を向く。

  『宮侑先輩、先輩って駅で私と会った事ありますか？』

  そう聞くと目を大きく開いて、落ち着いて答えた  。

侑｢いや、ないと思うけど｣

  『…そ、そうですよね！』  

ありがとうございます！と言って、逃げるように治先輩のもとへ行き、先輩と話しながら歩いた。