エピソード87 ページ16
「…あの三人の話から、実行日は今日。
……フフッ、良かった。
観客でにぎわう人混みの中、私は人知れずほくそ笑む。
ユ&グ「「おーい!Aちゃーん!!/子分ー!!」」
唐突に、ユウさんの呼び声が聞こえた。
振り向くと、ユウさんとグリムさんが手を振って此方に近づいてきていた。
後ろには、少し浮かない顔をしたエースさんとデュースさんもついている。
「皆さん!おはようございます!」
私は彼らの元へ向かい、笑顔で挨拶をする。
ユ「おはよー!大会賑わってるねー!!」
グ「見てみろ子分!食い物の出店がいっぱいなんだゾ!
チェロスに、フライドケーキに、スモークチキンもある!たこ焼きっていう食い物もあるらしいゾ!」
「まぁ!それは美味しそうですねぇ…」
この世界にもあるんですね、たこ焼き。
ユ「そうそう!めちゃくちゃ美味しそうなんだよねぇ〜!終わったらどこから行こうかな〜なーんて!」
ユウさんもグリムさんも、目をキラキラさせて出店を見渡している。
なんだか兄妹みたいだなと、私は微笑ましく笑った。
エ「はいはい、後でな!」
ユ「え〜!いーじゃん回る所くらい決めて!」
エースさんに咎められたユウさんとグリムさんは口を尖らせた。
エ「そう言って単にどんなのがあるか見たいだけだろ!
お前の世界にもこういうのあるんだろ?なんでそんな珍しいもん見るみたいになってんだよ」
ユ「だって…私実行委員会とかをやることが多くて、親からも規制受けてて、こういう出店あんまり回れなかったから、ここくらい良いかなって…」
遠い目で空を見つめ、段々と顔が暗くなるユウさん。
そんな彼女を察したエースさんはかける言葉を見失い頭をかく。
エ「お、おう……悪い」
デュ「そ、そうだったんだな…」
その場の空気が少し重くなり、瞬時に理解したユウさんがパッと顔を明るくして誤魔化す。
ユ「な、なーんてね!
選手候補えらばれなかったエースとデュースとからかっただけだよー♪」
エ「はぁ!?お前…」
ユ「さぁ皆、張り切って頑張ろー!!」
ユウさんはハイテンションになって腕をあげる。
今完全にエースさんの言葉無視しましたね…
デュ「あぁ。僕たちは今日大事な仕事がある。気を引き締めていこう」
エ「…そーね。オレらはそっち頑張りますか」
「えぇ。
…頑張りましよう」
194人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
布教する猫(プロフ) - コメントありがとうございます!いやぁめっちゃ嬉しいです!私も書いててニヤニヤしてしまうんですよ… (8月3日 12時) (レス) id: 0899319726 (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - どうも初見です!このクロスオーバー好きすぎる!勢いで6まで読んでしまった‥推しがオクタなので出てきた時のニヤケが‥ (8月3日 12時) (レス) id: 4bbc6a8f1f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:布教する猫 | 作者ホームページ:nhatev-hdfs yue1
作成日時:2022年9月24日 2時