事の発端 ページ5
…一体何がどうしてこうなったのか。
…話は数時間前に遡る。
その日、私は友達と一緒に買い物とアニメイト巡りを楽しんだ後、何事もなく家に帰り付き、組員が止めるのも構わず父の部屋へ向かった。
私の家は、高橋組という極道だ。
元は、テキ屋で勢力を拡大していた。
傘下企業は7社ほど。組員はざっと数えて12人。
この高橋組は本来、私の母「高橋牡丹」が組長として勢力を広めていた。暴力沙汰はまぁまぁあったけど、カタギは絶対殺さないを信念とした人情話ある極道だった。
でも、母が不慮の事故で亡くなり、空いた組長の座を父の「高橋桂郎」が勤める事になってから、組は変わってしまった。
…変わらないのは……お気に入りの組員として小さな頃から私の身の回りの世話をしてくれる夜鴉だけ。
父の部屋につくと、木製の豪華な両開きの扉を開けた。部屋では私の父が椅子に座り、茶色い木製の机に置いた銀色のアタッシュケースを閉めていた。
桂「…お帰り、椿。買い物はどうだったか？変な奴には狙われなかったか？」
父は私の方を見ずに労いように声をかける。
…本当はそんな事思って無いくせに。
椿「ただいま帰りました、父さん。
…いい加減、私の話を聞いてくれる気にはなりましたか？」
私は声のトーンを落としてそう聞いた。
桂「お前の言う事なら今現在聞いているだろ？」
椿「そう言う意味ではありません。いつになったら私に組の仕事を任してくれるのですか？」
桂「…あぁ。良い見合い話なら…」
椿「父さん！！」
私は父に近づき机を勢いよく叩いた。
父は動じる事なく、呆れるようにため息をついた。
桂「前にも言っただろ？椿はまだ子供、しかも俺の大事な娘だ。組の仕事をするにはまだ速い」
椿「私もう23よ！？それに、その仕事を非合法なものにしたのはだれのせいだと思ってんの！？」
娘にそう非難され、父の五郎はやっとこっちを向いた。
あの日から、高橋組はテキ屋を止め、
抗争にカタギが巻き込まれても、金で解決するだけで何もしない。傘下企業もぼったくりなどやりたい放題。
母が築いてきたものを、コイツは全部崩壊させた。
母は昔、私が二代目になることを望んでいた。なのに、コイツは私が成人しても組の仕事のひとつも任せてくれない。それどころか、早く見合いをして結婚させようとしている。
その事で、私と父は昔からよく衝突していた。
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布教する猫(プロフ) - 橋本アリィさんありがとうございます！コメント返し遅れましたすみません！！m(_ _)m (2022年12月24日 12時) (
レス) id: 0899319726 (このIDを非表示/違反報告)
布教する猫(プロフ) - 楓さんコメント返し遅れてすみません！ありがとうございます！！m(_ _)m (2022年7月6日 12時) (レス) id: 0899319726 (このIDを非表示/違反報告)
忍狼 - 布教する猫さん» こちらこそごめんね!頑張っててね!応援するね! (2022年6月11日 23時) (レス) id: aba775bb80 (このIDを非表示/違反報告)
布教する猫(プロフ) - すみません！m(_ _)m (2022年6月11日 22時) (レス) id: 0899319726 (このIDを非表示/違反報告)
布教する猫(プロフ) - せっかくのお誘いありがたいのですが、実は今他の人と合作の約束をしてて、出来そうにないんですよ… (2022年6月11日 22時) (レス) id: 0899319726 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：布教する猫 | 作者ホームページ：nhatev-hdfs yue1
作成日時：2022年5月9日 21時
