ここからの景色、２！【ワンダーランズ×ショウタイム】

お母さん ページ5

『ただいまー』










ガチャリと家のドアを開けて中にはいる









「A、おかえり」









え、










『お母さん！？なんで今の時間帯に…』










「ふふ、今日はたまたま仕事が早く終わったから」










台所にいたのは私の母だ










母はいつも仕事が終わって帰ってくるのは夜中で、なかなか会うことができない










『あ、この匂い…、唐揚げだ！』











「正解。A、好きだったでしょ？」









『うん！』









(お母さんの手料理、久しぶりだなぁ…)











それに、こうやって母としゃべれるのも…











もう辞めちゃったけど、母は昔有名なショーの役者だった











テレビに写ってることなんかしょっちゅうで…











その時から帰りは遅かったし、外国にまで行ってる時だってあった











(…寂しくないって言ったら嘘になるけど)











だけど私は、ショーでキラキラ輝いてる母が誇らしかったし…憧れでもあった









「…A、いいことあったの？」










『え？』










「いや、なんか前より明るい雰囲気だなーってさ」











『……そうかな』




　







(だとしたら、鳳さん達のおかげかも)












逃げてばっかりの私を変えてくれたのは鳳さん達だ













『…ふふ、私、ショー始めたから』







　

　
「…！Aが……
……そっか、頑張って！」









お母さんはそう微笑んだ











『…へへ』











なぜだか、笑みがこぼれた

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