第十一話後編 《あめふりの話》 ページ29
零視点
ハク「そんなところ突っ立ってたら風邪引くっすよ。」
少女「大丈夫母さんが傘を持ってきてくれるから。」
零 「…」
ハク「待っててもお母さんは来ないっすよ。もうわかってるんすよね？」
少女は俯いた。悲しげな表情のまま雨のせいなのか頬は濡れている。俺とハックは同時に同じ事言う
ハク＆零「大事な人が傍からいなくなるのを受け入れられない気持ちは俺にもよく分かる(っす。)」
大切な人だと思ってた人が急にいなくなる。そんな事誰だって受け入れたくない。受け入れられないから。
ハックがそっと自分の黄色の傘を渡す。
少女「…！！」
少女の目に消えていたハイライトがやどる。
ハク「風邪引く前に早くお母さんのもとに言ってあげてくださいっす。」
それを受け取る少女。
服濡れてて寒そうだな…あ、そうだ！
零 「よっと。」
少女「！？」
突然脱ぎだした事に驚いたのか目を見開いている。
零 「はい。そのまんまじゃ寒いでしょ？タオルはないけどどうぞ。さすがに男の人のは嫌かな？」
そう言い白いパーカーを渡す。受け取ってくれるか心配だったがしっかりと受け取って早速羽織ってくれた。
少女「ありがと。」
笑顔で消えてく少女。
零 「男のパーカーでごめんねー！」
傘を置いて空の向けて両手を広げ叫ぶ。
ハク「ははっ。何やってんすか。」
ニカッと笑う彼。少女の笑い声が聞こえた気がした。
クルリと振り返りハックを見る。
零 「ハック傘どうする？入れてこっか？」
ハク「んーでも家まで送ってもらうのも…」
そう言っていたら空から雲は消え、太陽が顔を出していた。
ハク「晴れたっすね。」
零 「あ！虹だよ！」
ハク「ほんとっすね！」
綺麗だななんて見てるとハックが歌いだした。
ハク「あ〜めあ〜めふ〜れふ〜れかぁ〜さんが〜」
つられて歌いだす。
ハク＆零「じゃのめでおむかいうれしいな〜ピッチピッチチャップチャップランランラン！！」
へたっぴだが懐かしさの感じるその歌が道を響き渡った。
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陽炎/蜃気楼(プロフ) - 無の人さん» コメントありがとうございます！！はい！関わりを持たせたくてepisod2まで待ってた人ですww (2020年9月27日 8時) (
レス) id: ebb6d95e32 (このIDを非表示/違反報告)
無の人 - 零の過去編楽しみにしてます！ハックの過去編に関わりがあるんですね…… (2020年9月27日 8時) (レス) id: aeb8e19062 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 死んでませんから死なないで下さい；；！！ (2020年8月25日 20時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
陽炎/蜃気楼(プロフ) - ミリアさん» わぁ。天使が見える。死んだのかな？ (2020年8月24日 21時) (レス) id: aac3056180 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 良いですよ。うちの子、貰っても良いですし、使っても良いですよ。香純「よろしくお願いします。（天使みたいで優しい笑顔）」 (2020年8月22日 22時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陽炎/蜃気楼 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/1210kagero1/
作成日時：2020年8月8日 22時
