Twenty Four ページ26
( ぴーんぽーん )
あ、来たっぽい、かな?
「きた?」
「うん、俺見てくるわ。」
私はお茶の準備でもしよう。
って見て覚えたコップを探す。
冷蔵庫からお茶を出して、3つのシンプルなコップに注ぐ。
「そっらるさーん!!おじゃましまぁっす!!」
「うるさ、真冬うるさ!」
2人が騒ぎながらリビングに入ってくる。
そらるさんと、噂通りお顔の整った王子様。
「相川真冬、くん。」
「あ、えっと、そう、です。あいかわ、まふゆ。」
真冬くんは顔を伏せたままボソボソと喋る。
綺麗なアッシュブラウンの髪がふわふわと揺れる。
「真冬くん。髪綺麗ね、」
「っ、ありがとう、ございますッ!」
やっと、顔上げてくれたね。
「えっ、あっ。へ?」
でも真冬くんは私の顔を見て硬直した。
...あら、王子様の目に映るには貧相な顔だったかしら。
「あ、っ、えっ、立花、Aせんぱ、」
「そうよ?名前知ってたの?」
「いや、知ってるも、何も。凄い有名人じゃないですかぁ、
そらるさんは何やってんですかうちの学校のミスプリンセスと同居なんて!!!」
「「え?」」
ミスプリンセスって、なんだろう。
「ミスプリンセスは、学校で1番綺麗な人に贈られる賞です!!!!」
あ、そういえば文化祭の時に何か貰ったっけ…??
「あの、ずっとお話ししたくてッ、でも、僕凄い顔が不細工だし、横に並ぶ価値もない人間なのでその、あの、」
「真冬くんは格好良いよ?私も学校の王子様と話してみたかったの。よろしくね。」
「あ、あ、ッ!!よろしくお願いいたします!!立花先輩!!!」
たちばなせんぱい、だと。
「橘有花ちゃんと苗字一緒なの、知ってるでしょう?だから、下の名前で呼んで?」
ろんちゃんとかぶるもんね。
「っぁ、はい!!A先輩!!」
顔を赤らめて、はにかんだ真冬くん。
こんな可愛い後輩に慕われてる私は本当に幸せね。
「よろしくね、”まふまふ ”くん。」
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