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中等部2年の廊下に来る。休憩時間の終わりが近づき、皆がゾロゾロと教室へ帰っていく。その全員の胸元に、土田と同様超小型カメラ。
今日は身体測定があった。おそらくその時、脱衣所に工夫するなどして、衣服にカメラが着くように仕掛けたのだ。

嫌な予感がして窓を見やる。広いグラウンドにわらわらと広がる生徒達。

「颯天!?なんで急に消えて、急にここに現れたんだ!?
瞬間移動!?」

「次、グラウンド使う生徒いますか?」

「え?ああ、うちのクラスがレクに使うよ。
そろそろ行かないとまた遅いって怒られちゃうなー」

すぐ近くの教室に駆け込み窓にとびつく。
思い切り体重をかけ、少し重い窓をバタンと開ける。大きな音と、颯天の突然の奇怪な行動に皆が注目するが、そんなことには構っていられない。窓枠に乗ると外に跳び出す。
すると思った通り。

「ガキが相手なんざ、手応えねぇなぁ」
「俺には女子供殺す趣味はねぇんだけど」
「おいおい、なるべく殺すなって言われてんだろ?」「知ったことかよwwwww」

ぞろりぞろりと天人がやって来ていた。隊列なんて組まない。皆それぞれのしたいように進んでいく。

「ッッッ春雨か!!!!」

剥き出しで血痕の着いた武器を担いでいる荒くれ者たちを前に、悲鳴が上がる。予想外の早さで到着した奴ら。
一人の女子生徒に既にその手が迫っている。
ここから苦無を投げるか?いや、颯天の腕力じゃ届かない。
走るか?今1番有力な手だが、間に合うかどうかは分からない。

ぎりりと歯を食いしばり、苦無片手に走るが…………女生徒の首に大きな手が伸びる。

「クソッッッ」

しかしその時………鈍い音がして天人の怒声が聞こえる。

宿名だった。
どこに落ちていたのか太めの木の枝を握り、思い切りそれを振り回していた。

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作者名:霜夜 椿 | 作成日時:2018年6月14日 6時

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