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「どうです?なんか俺の生い立ちとかまで全部話しちゃいましたね。」

とても、退屈そうに枝毛なんかを探しながらする話ではない。
笑みを浮かべて話す話ではない。

「証拠は、あるんですかぃ?」

とてもその場しのぎの嘘とは思えない話。しかし確証の無いうちは、そうホイホイ取り合う事など出来ない。沖田は颯天の話から暫しの間をおいて問いを投げ掛けた。

「…確証には足りないかもしれないですが……」

颯天は急に立ち上がり自らの衣服に手をかけた。その場にいる全員が颯天の行動の意図を汲めずに、訝しげに颯天を見つめていた。

羽織を脱ぎ捨てる。苦無や拳銃、弾丸など、物騒な武器が羽織の内側一面に張り付いていた。
帯を外す。袴が落ちる。帯と袴も床に落ちた瞬間金属音がした。
着物一枚になった颯天は、ドカッと腰を下ろした。

「まずはこれです。」

足を崩して、躊躇い無く着物の裾をたくしあげる。白く細い太ももには濃く、はっきりとした黒い影が刻まれている。
焼き印だ。颯天が倒した男たちと同じ炎の周りを鎖が円を描いて囲んでいる。

「ただの炎の刺青が社員の証。炎に鎖がついた焼き印が奴 隷の証」

颯天の自らの身体の扱いは、まるで資料だった。説明をし終えるとすぐに裾を戻し、流れるように今度は上半身を露にさせていく。

「「「「ッ!!!!」」」」

その場にいる全員が驚愕し目をそらした。何故なら颯天は未成熟な膨らみにさらしを巻いていたからだった。
颯天は女だった。
まだ14と言えど皆、彼、いや彼女の素肌は見るものではないと感じたのだ。だが驚くのは颯天が女だったということだけではない。

「あと、こことここです」

颯天に声をかけられて一同は渋々彼女に目を向けた。

「・・・」

颯天の横腹と背には太ももにあったものと同様のマークがそれぞれ一つずつ。腹のものは先程と変わらない大きさ。背のものは先程より一回り、いや二回りほど大きく、黒いと言うより赤くケロイド状になっていた。

「一度脱走した後にも二回また捕まりました。
逃げたら痛い目をみるということを脳に植え付けたいのか、捕まる度に焼き印を押されるんです。
あれは何度やっても慣れない。毎回一瞬で気絶ですよ」

颯天はケラケラと笑うが、誰も声かけることもできない。
颯天はそれを見て、今度は困ったように笑った。

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沖田ファン - プロフィールの高杉晋助の漢字が違いますので、訂正お願いします。 (2019年3月2日 15時) (レス) id: a06ab380f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霜夜 椿 | 作成日時:2018年4月8日 9時

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