ドラゴンストームの初恋 (ページ10)

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イラつくページ10

バックヤードで聞いちまった、Aの過去。
出てきたルリナからは、今は放っておいてあげてだの、聞いてたことは言わないでだの……
「あー！！イラつく！！」

結局、あの後は解散の流れになった。ダンデはバトルしようと騒いでいたが、どうにも気分が乗らなかったので断った。
「あいつら、オレさまがダンデとバトルしないだけでざわつくなよな……」

Aのことは、どうにも気になってしまう。
「んー…？ジュラルドン…どうした？」
甘えるようにすりついてくるジュラルドンと撫でていると、スマホに気になる記事を見つけた。
「A選手、チャンピオン・カルネに再度挑戦…ってなんだよこれ………」
タイトルにつられて見た記事は、チャットのまとめサイトだった。中は酷いもので、イラつきが増した。

＿カルネのが美人。
＿本当。Aとか誰？って感じw
＿バトルみたけど、かなり接戦だったぞ？Aって凄いトレーナーなんじゃ？
＿演出だよ。カルネが接戦とかあり得ねぇ
＿そうそう。なんせチャンピオンだし！
＿主力がほのおタイプなんだろ？パキラ様とキャラ被せんなよな
＿それなwww

「ロトム、このページ消せ。履歴からも全部」
オレもAのことは知らなかった。それでも、ダンデとバトルしていた時の真剣な顔、道案内してる時の笑顔、自分のポケモンたちの事を考えている時の顔、手を繋いだ時の照れた顔………全てに惹かれていた。
青白い顔で小さく縮こまってスタジアムに立つ姿を見たとき、抱きしめてやりたかった。

「オレ……一目惚れしてたんだな…」

だからこそ、力になれない自分に

「イラつくぜ……」

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