ドラゴンストームの初恋 (ページ9)

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ガラル地方へ向かうサトシとゴウ。
休憩中の2人は、ダンデとAのバトルについて話していた。
「サトシ、Aさんのバトル凄かったなぁ！」
「あぁ！吹っ切れたみたいで安心したよ」
「吹っ切れた……？」
「……雑誌や新聞でも話題になったみたいなんだけどさ…」

【5年前】

『ついに……ついにやりました！A選手、チャンピオン・カルネに勝利ー！！！』
『ふぅ……おめでとう、A』
『勝っ……た？勝った…！リザードンっ！勝てたよ！！』

「えぇっ！！？Aさん、チャンピオンに勝ってたの！？」
「俺は、カルネさんから聞いたんだけどな」
「でも……どうして？」

『どうしてですか！！？どうして、チャンピオンの座を返上しないといけないんですか！！？』
『……華が無いからだよ』
『華……？』
『雑誌でモデルをやっているようだが………大女優のカルネに比べれば、Aくん、君には華が無い』
『そんな……』
『これ以上、手を煩わせないでもらえるかな？モデルの仕事も、トレーナーとしての活躍の場も失いたくないだろう……？』

「……それからしばらくは、バトルもスタジアムに立つこともできない状態だったらしい」
Aさん本人のいないところで話してしまったが、いつかゴウも知ることになるだろう。
話終えて、ゴウ、ピカチュウ、ラビフットを見ると、3人ともどんよりと落ち込んでいた。
「酷い……酷すぎるよ……」
「あぁ……酷いよな。けど……」
俺は、初めてAさんとバトルしたときの事を思い出した。
「Aさん、俺とバトルして「楽しかった」って言ってくれたんだ」
あの日の笑顔は、ひまわりのように輝いていた。
「早くガラル地方に行こうぜ！ダンデとキバナのバトルもだけど、Aさんもバトルやるんだってよ」

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(カロス地方のリーグ運営は、カルネ、四天王、ジムリーダーたちに総叩きに遭い、全て新しい人員になっています)