ドラゴンストームの初恋 (ページ23)

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想いをページ23

珍しく早く目が覚めたオレは、始発の列車でシュートシティに向かっていた。今日のバトルのこと、カロスリーグのこと、Aのことを考えながら歩いていると……
「あ…」
「お……」
ランニングをしていたのだろうか？ヒノアラシとブースターを連れたAと、スタジアム前で会った。

「寝れたか？」
ベンチに座り、自販機で買ったスポーツドリンクを渡す。うっすらと隈のできた顔に、心配してしまう。あー…オレさまらしくねぇ……
「少し……横になってても、色々考えちゃって………」
昨日とは違う、重いものを背負っている様子に、原因だろう…と思う話をぶつける。
「カロスリーグのチャンピオンって話が原因か？」
ビクッと肩を震わせ、うつむくA。今、ここで肩を抱いて彼女の不安感を拭えたら、どれ程いいか。
「なぁ……」

「オレはお前が…Aがチャンピオンだとは思ってない」

「ど……うして………？」
涙の膜が張った瞳で、こちらを見つめてくる表情に、笑って言ってやる。
「お前が納得してないだろ？だから、チャンピオンじゃない」
にかと笑顔を向ければ、お前の不安感、少しは晴れてくれるよな……？

「勝つぞ」
「はい…っ！！」

この想いは、もう少しこのままに……
オレもずいぶんと臆病になったな……

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