ドラゴンストームの初恋 (ページ17)

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ふわふわページ17

昨日のことは夢のようで、チルタリスに抱きしめられているようにふわふわとした気持ちだ。

キバナさんが私を……？

「はぁ……」
思わず出たため息に、ダンデさんを締め終えて、そのままホテルに泊まったルリナが呆れたように言う。
「昨日から頬が緩んでるけど、そんなんじゃキバナに着いていけないわよ？」
「そうなの！？」
どうにかして頬の緩みを抑えようとして、変な顔になる。鏡越しに見たルリナが笑いをこらえていた。

～♪
ルリナのスマホロトムが、着信を告げる。
「キバナ…？何？」
『ルリナ、悪ぃな。Aの連絡先教えてくんね？』
「は……？」
そう言えば、昨日はそのまま別れたんだっけ。
チラリとルリナの後ろから画面を覗く。
『あ！A、おはよう♡実は、ジムの方の仕事貯まっててよぉ…昼には区切りつけるから、13時にナックルシティの駅まで来てくれ！』
「分かりました。連絡ありがとうございます」
『また後でな♪』

「……いちゃつかないでくれる？」
「ひーっ！ごめんってルリナ！カロスに戻ったら、ルリナが美味しいって言ってたお菓子送るから！」
「まぁ、許してあげる。キバナのデレッデレな面白い顔も見れたし」
笑いをこらえながら、スマホを操作し、連絡先一覧を出してくれた。
「ほら、キバナの連絡先。登録しときなさい」
「はーい」
何だかんだと世話を焼いてくれるルリナ。今度は、私が力になりたいな。
「ルリナ、ありがとう」
「ふふっ、どういたしまして」

「キバナさんの連絡先……」
ルリナは、バウタウンに戻ると、先程ホテルを出た。
キバナさんにメールを送ると、すぐに返事があり、【エキシビションマッチまで、ナックルジムで特訓だ！泊まる場所もこっちで用意しておく】と……
「ダンデさんと同じことなのに、怖くないのはキバナさんだからかな……？」
スマホを抱きしめると、「苦しいロト～…」とロトムから声が上がった。
「ロトム！ごめんね？」
「チェックアウト手続き終わったロト。列車の時刻表ロト～」
「ありがとう。皆、行こうか」

ふわふわした気持ちは抜けきらないけれど、ナックルシティに行ってきます！

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