検索窓
今日:13 hit、昨日:1 hit、合計:7,273 hit

61 ページ12

·




最後にお酒とグラスを運んで
Aたちも広間へ移動して腰を下ろす。

全員揃ったところでパーティが始まった。

用意していたプレゼントを渡すと
真一郎は眩しい笑顔を浮かべる。



「ありがとな!!
 大事に使わせてもらうわ。」


「真ちゃん、後で
 その服に着替えて見せてよ。」


「おう!!」



大きく頷いてその場で着替え始める真一郎を
エマが怒るも、全く気にした様子もない。



「どうだ??」


「うん、似合ってる!!」


「へぇ、いつもよりマシだな真一郎。」


「真にぃカッコいいー!!」


「ホントか!?エマ。」


「いつもそういう格好してればいいのに。」



デレデレと顔を緩ませてエマを抱き上げる。

頬擦りしようとするとさすがに嫌がられて
エマはAの隣に座り直した。

酒も料理も進み、お腹が膨れてきたところで
冷やしておいたケーキを取りに行く。



「それも作ったの??」


「Aちゃんに作り方教えてもらったから
 マイキーの誕生日にはエマが作ってあげる。」


「約束な、エマ!!」



万次郎がバースデーソングを歌い出し
みんなで手を叩いておめでとうと
声を掛けると照れ臭そうに笑った真一郎。



「ありがとな、お前ら。
 いくつになってもうれしいもんだわ。」


「これからもみんなでお祝いしようね。」


「何かって言うとここで集まってっけどな。」



ケーキを切り分けて渡すと早速ひと口頬張る。



「…うめぇな。」



その言葉には真一郎の今の気持ちが
全部詰まっているようで温かい。

料理もだいたい綺麗になり、
つまみを残してエマと2人で片付けを済ませる。



「今日はありがとう、Aちゃん。
 真にぃもうれしそうでよかった!!」


「ホントたのしかった。
 またみんなでやろうね??」


「うん!!」



手を拭いて戻ると時計を確認して、声を掛ける。



「みんなは泊まるんだよね??
 わたしそろそろ帰ろうかな。」


「Aも泊まんねぇの??」


「試験に集中しすぎて部屋が散らかってて
 明日は少し片付けしようと思ってるの。」


「なら送ってく。」


「ワカたちまだ飲むんだろ??
 俺が送ってく。」



立ち上がろうとした若狭に万次郎がそう言う。



「万次郎くんいいの??
 わたし1人でも大丈夫だよ。」


「危ねぇじゃん。
 俺が一緒なら変なヤツいても問題ねぇし。
 な、真一郎。」


「そうだなぁ…んじゃ、頼むわ。」


「行こー??A。」


「あ、うん!!
 じゃあ、みんなはごゆっくり。またね。」




·

62→←60



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
135人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:YUMi | 作成日時:2023年12月12日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。