4 ページ5
·
「Aメッチャ綺麗になってるー!!
早く会いたいな!!」
「本当だね!!いつ帰ってくるのかな??」
エマと日向の女子2人も嬉しそうに笑うと
端の方でキャイキャイと昔話に花を咲かせた。
「ともあれ事情っつーのは分かんねぇが
Aは元気にやってるってことだ。」
「かなり良いタイミングだったな。
これでやっと消息がわかったわけだ!!」
「アイツはいつまでも自由だな。雲みてぇ。」
そう言って乾杯して盛り上がるメンバーたち。
万次郎は静かに聡の隣に移動して
その肩にギュッと抱きついた。
聡も力いっぱい万次郎を抱きしめた。
「聡くん…アイツ元気でよかったっ…」
「A…」
武道も涙を浮かべて2人を見ていた。
「Aちゃん、ホントによかった…」
「タケミっち、俺さAに
プロポーズしたんだけど返事もらえなくて…
そのあとすぐアイツ行っちまったんだ。
俺のことが嫌でいなくなったんじゃないかって
ずっと思っててさ…」
「えっ、マイキーくんとAちゃんて…」
「タケミっち、コイツら付き合ってねぇから。」
「俺が色々すっ飛ばしたのもわかってる…
でもAは俺から離れないって安心してた。
Aといると何かふとした時に
この先どうなってるか考えることがあって。
結婚してぇなって思ったから。」
「…マイキーくんやってること
すっげぇ格好良いんだけど、何だろう…」
「タケミっち、ハッキリ言ってやってくれ。」
聡はどこか笑いを含んでそう言った。
意を決したように武道も口を開いた。
「男だなって思うけど付き合ってから
プロポーズの方が良かったと思うよ。」
「コイツらずーっと一緒にいたからその辺
グレーな感じで大人になっちまったからな。
それに関しては俺も悪かったけども。」
「ていうか、逆に何で付き合ってないんすか??
初めて会ったときから完全に空気は
恋人って感じだったのに。」
「万次郎なりにAのこと
大事にしてくれてたんだよな。
Aには奥手だし。
コイツらの関係は至って純粋なままなの。」
「…え、意外すぎる…」
「…兄貴が本当に好きなら
大事にしろって言ってたから。」
「…マイキーくん…」
武道は万次郎を見て薄っすら涙を浮かべた。
·
79人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:YUMi | 作成日時:2022年7月23日 12時