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その足でエマに電話を掛け、会えるということで
佐野家近くの公園で今聞いたことを話した。
「…そっか。そういうことがあったんだ。
Aがいなくなったときすごく悲しかったの。
お姉ちゃんみたいに慕ってた友だちだから
何で何も相談してくれなかったんだろうって…」
「…エマちゃん。」
「言えるわけないよねウチに。
いつでもマイキーの味方でいてねって
お願いしたAが自分のことで
ウチとマイキーがギクシャクしたりするの
喜ぶわけないもんね。敵わないなぁ…」
悲しそうに呟いたエマは少しスッキリしたように
笑って立ち上がった。
「でもやっぱりAは何も変わってない。
嬉しいもんだよね。
大人になっても今は遠くに離れても
ウチらのことこんなに思ってくれる
最高の友だちじゃん。
ありがとう、タケミっち。」
エマは元気にお礼を言うと帰っていった。
武道は1人公園で星空を見上げた。
18歳のAはどんな孤独な夜を過ごしたのか。
香菜から話を聞いた武道にも想像のつかない
暗く、寂しい夜だったのだろう。
それを月明かりが差すように癒してくれた人…
あの時のAの側にそんな人がいたことが
武道にはとても嬉しく感じた。
「Aちゃんはみんなに愛されてるなぁ。」
それもAが周りにいるみんなを
心の底から愛しているからなのだと。
「あー!!!!
早く会いてぇな、Aちゃん!!!!」
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作者名：YUMi | 作成日時：2022年7月23日 12時
