夢見る歌うたい【DREAM!ng】

2 睡眠欲との闘い ページ3

「到着致しました。」



「ありがとうございます。すみませんでした、本当急な連絡で…」




道中は何か会話するとかはなかったけど迎えに来てもらったことにとりあえずお礼はする。




「待ってましたよ。久しぶりですね、A。」



「時雨久しぶりー！と言っても夢の中でしか会ってないけどね。」



「とりあえず、あなたの部屋の前に大量の荷物が運び込まれてるみたいです。槙がそろそろしびれを切らしそうなので早急に部屋に案内します。」



「あの人仁さんにはああなのに本当私らのことはその辺の雑草扱いだからねー。捨てられたら困る物しかないし急いで片付けるか。」




黒を基調とした大きな建物。
女子寮の入り口から入り案内されたフロアに着くとわかりやすいように荷物の山が部屋の前にあった。





「ちょっとこれ割れ物注意って書いてあるじゃん！こんなとこに置いといたら危ないって！」



「あいつのやることです。適当に積んどけとでも指示したのでしょう。」




たしかにアポなし突撃みたいな荷物の量で申し訳ないけどさ…




「今から白寮変更とか出来ない？」



「もうすでに新入生の荷物も届いてるので無理ですね。」





爽やかな表情から吐かれた現実は私のこれからの学校生活を不安にさせるものだった。

3 小人なんていなかった→←Profile

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す