【東京喰種】モノクロ狐番外編【男主】 (ページ27)

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『武器』ページ27

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我ら“喰種”は生まれつき武器を持っていた。他者に殺されないように抵抗する武器を。

奴ら“白鳩”は我らに抵抗する為に武器を手に持った。“喰種”の食糧であるヒトが。

弱い“喰種”はヒトに殺られ、武器へと変わる。
強い“喰種”は同種やヒトに勝ち、生き延びる。

しかも、稀に“白鳩”の武器であるクインケを使う“喰種”もいる。未だにあった事はないがクインケも赫子も扱える“喰種”がいるなら更に強くなれるかもしれない。

「死にたくないって命乞いする奴を見逃すとどうなるかなって思ったけど･･･

･･･予想通りで反吐が出る」

武器である赫子を切り落とし、さあ喰べようとしたら神に祈るように命乞いをしたので一度だけ見逃した。

それで生活が変わるのかなって思っていたが変わらず面白味もなかった。だから再び目の前に現れたが本人は気付かず俺に回復した赫子を向けたのだ。

「ひぃぃ･･･

助けて下さい！見逃して下さい！」

「うざ」

コイツは負けると感じた瞬間誰にでも命乞いする奴だった。よくそんなんで今まで生きていたなと感心はした。

だが、もうそんな生活はお終い。尾赫で頭を切り離し、首はゴロゴロと転がっていった。

「はーあ、つまんねぇなァ」

「お疲れ様でした」

「んな疲れるような事してねーよ」

落とした首を拾い、歩き出す。身体は運が良い奴が喰うだろう。

もし俺がクインケになるんなら何になるのかな。甲赫は盾になり、尾赫は鞭とかになるのだろうか。

しかし俺は赫包を喰べ過ぎて形が変わりやすい。これを他の奴が扱えるかどうか。

そろそろアゲイン以外のクインケ欲しいな。