相性が合わないは。 ページ20
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「あははっ凄いね。まるで僕の存在を知ってたみたいだ」
"毒の手"にへし折られた木を眺めながら、ツリーくんは私に話しかける。
私は電話を切って、懐に戻した。
これ以上Qちゃんと電話をしてても戦闘の邪魔だし、何よりもう間に合わないだろう。
それに
気づかれないように静かに戦闘態勢の用意をする。
『それぐらいの気配は分かるんだよね。あとさ、君Qちゃんを誘拐した奴らと仲間?』
「そうだよ、ついでにポートマフィアの教育官も誘拐するつもり」
『へぇ…私なんかより、中也を狙った方がいい情報を持っているのにねぇ。センスが悪いこった』
「僕がセンスが悪くても必ず君を誘拐する」
成程。私を狙った理由が見えてきた。
多分___
『私が貰ったのは横光さんのピアスだけだよ。情報なんか知らないね』
「やっぱり君が横光利一の娘か。
僕たちが狙っているのは情報じゃない、狙っているのは君とそのピアスだよ」
『えーなんか告白されてるみたい。恥ずかしい〜、でも、残念だけど、横光さんに20歳になるまで恋愛禁止って言われたんだよね〜___っと』
話を続けていたら、いきなり木が私の耳を狙ってくる。それを私は少し顔をずらして回避。
話聞けよ。
苛つきを表すように"毒の手"でそれを床に叩きつけた。
勿論、床に亀裂が浮かび上がる。
あとで絶対賠償してやる。
そして、間合いを詰められないように後方に跳躍。
"毒の手"を、1番長くして、うん。届く。
木を握って破壊。
はぁ…やっぱり、私とツリーくんの異能の相性は合わないかな。
私の間合いに来られたとしたら私の直撃型である、身体に触れられたら痙攣して死ぬ能力。それを使おう。
でも"あれ"を知っていたら___
先のことを考えて、此奴の戦闘では1回、いや1回も使いたくない。
私の弱点その9。身体に触れられたら痙攣して死ぬ能力は、1日に5回しか使えなかった。
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作者名:MANA☆ | 作成日時:2024年2月12日 11時