# ページ4
真っ赤になるのは俺の番だった。
「で？」
...。
北山が言いたいことはわかる、
じゃあ、お前は？
「ねえ、たいすけは？」
「え、」
先程の告白と同じ甘い声、
その名前を呼ぶ声に
��好きだよ��
が含まれてる気がして、
告白と同じような温度で心臓が脈打って、
「...俺も。」
そう答える以外の選択肢があっただろうか。
「へん、知ってる。」
目の前にいる憎たらしいほどに愛しい人は
俺の必死の想いの丈を余裕そうな表情で
明確な言葉を与えた瞬間調子に乗る。
そんな俺の発言で左右されてしまう、そんな
...そんなミツが愛しくて。
「ふふん、今回ばかりは俺の勝ちかね、んふふ」
ふふんだのんふふだの
「勝ってねえよ」
「あ？」
「き、た、や、ま、」
笑
こちらも負けじと反抗すると
ふっきげんそ〜にこちらを睨み上げてくる
「ひ、ろ、み、つ」
「はいはい、
き、た、や、ま」
「おま、」
どうして欲しいのかもわかる
でもミツも俺の思惑もわかってるんだろうな。
「お前、意地がわりーのな」
「お互い様だろ」
「ま、いーわ。
もうあのかわいこちゃんと飲み行くのやめて」
「ん？なんで？」
「え、なんでって」
「だって、俺たち付き合ってなくない？」
「は？」
「でしょ？」
「...俺はお前のこと好きだぞ？」
「俺もだよ。」
「え、は、はぁ？？」
「俺と付き合って、俺の恋人になって」
あ、そういうこと、
って
売り言葉に買い言葉が一気に静か。
困惑の顔色がみるみるまっかっか。
「なんか負けた気がするけど、」
「早く返事しろよ」
「お前と付き合う、
俺はお前の恋人
お前も俺の恋人。
これで？あの女と飲み行かない？」
「あの女って、笑」
「行かねーんだよな？」
「ん。行かない。」
そう告げるとんふふ、っていつもの笑い方。
拗りに拗らせまくったこの恋愛に終止符を打った。
....＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。
「北山さん！今日、飲み行きませんか」
「あーー、ごめん、俺今日予定あるんだよね」
「じゃあ他の日とか、開けてくれませんか...？」
「ん、時間あったらね」
俺の恋人は油断も隙もねえな、
今日の夜色々と教えてやんねえと、
＿＿END
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作者名：Cuz | 作成日時：2019年8月26日 12時
