短編集【F*Ki】 (ページ2)

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結局のところ、
受付嬢はもちろん、北山も、二階堂さえも来た。

...相手の子もそれに合わせて2人女の子を連れてきている。

まあそりゃそうだ。
男3人に女ひとりなんてたまったもんじゃないよな。

来たのは居酒屋だけど、
気になるのは合コンみたいな雰囲気。

席順は俺、北山、二階堂
俺の正面に受付嬢、その横に2人いるお友達さん。
みたいな。

「えー！そのブレス知ってる！」

「え！北山さんレディースブランド詳しいんですか」

「もちろん。」

北山の真正面の女の子とお話してる北山、
北山じゃなくて、女の子が鼻の下を伸ばしてる。

北山、可愛いもんな。

「二階堂さん、キャンプが趣味って聞いたことあります。」

「あ、そう、そう、そうなんだよねーー！！
よく、知ってるよね、あは、」

「ふふ」

二階堂も前の女の子と話してる？
というか、どもってる

「...」

目の前の女の子は、下向いてむくれてる。

「ごめんね、2人の予定だったのに。」

「あぁ...いや、そんなことは」

「次また誘ってね」

北山がチラっとこっちを見る。

知らねえし、
お前だって女の子と楽しそうに話してたじゃん？

「やばーい、酔っちゃった。」

北山に好意を向けてる子が北山に目配せする。

「いい感じの頃合いだし、そろそろ解散するか。」

そう俺が声をかけると同時に準備をするみんな。
会計はみんなで割り勘だった。

店を出ると当たり前のように俺の横に立つ受付嬢。

二階堂は席が真向かいだった女の子に頑張って連絡先を聞いている。
相手の女の子も嬉しそうにそれに応えてる。

北山も酔ったフリの子に寄りかかられて、腰支えてる。
...ふ〜ん。

とかで談笑しながら駅に歩いて、

北山も二階堂も

それに寄り添った女の子もそれぞれの路線に消えてった。