視えてます。2

よんじゅうろくわ ページ1

色んな人と出会い、色んなことがあったここ数日、過ぎ去ってゆく日々に別れは付き物。

鬱さんは色んな手続きがあるとかで数日間は会えなくなる。けれど本人の希望でその手続きが済めば家で暮らす手
筈になっているのだ。

鬱さんはお金とか諸々心配で遠慮気味だったけどお母さんと私の強引なお誘いに乗ってくれた。

お金のことは心配しなくていいらしい、何やら私たちの状況を知ったお母さんの知り合いが援助としてお金を送ってくれるのだとか。

お母さんの知り合い何者……？


そろそろ本格的にバイト探さなきゃなぁと思う今日この頃、次に私を待ち構えていたのは2泊3日のキャンプだった。








「おっはよー！！Aちゃーーん！！」

学校へ行くと勢いよく皆子が飛びついてくる。
受け止めて抱き締め返せば、えへへ、と照れ笑い、可愛いバンビだ事

「おはよ、皆子！」

「ふふふ、今日はキャンプの班決めの日だよ！一緒になってくれる？」

「そんなんもちろんやで！」

そう言うと飛び跳ねて喜ぶ子鹿と皆子、とても可愛い。

それからは他愛のない話をしつつ授業を受けた。久しぶりの何も起こらない日々、少し寂しいけれど
今は各々で頑張る時期ってことだ。

そういえば…キャンプの班って4人じゃなかったっけ…？












そんな疑問を放置するのは良くない。
なぜか？


「へえ、百合川さんって言うんや、俺ショッピ

…つかRAINやってる？」

「ﾔｯ、やってる…」

「海咲さ〜ん俺らと組んでよキャンプの班！」

いやいやいやおかしいおかしいおかしいよ。なんで？なんで生徒会のお二人さんが私達を勧誘しに来てるの？もう周りを見て？？大体のメス動物から嫉妬の目線が送られている。そしてショッピ、てめえは皆子に近づくな、声裏返ってるよ皆子、皆子のバンビ足ガックガクに震えてる。産まれたてのようだよ？？


「ふぅ……脳内で突っ込んでる場合じゃないな…
ショッピ、君は皆子から離れて、そしてチーノくん、簡潔に私たちと組みたい理由を述べて」

「グルッペンに一緒の班になってこいって言われたからです！」

元気よく答えるチーノくん、素直でよろしい

「まさかこんな合法ロリ的存在がいるとは…なんで隠してたんや」

黙りなさいロリコン

「Aちゃんショッピくんってこんなキャラだっけ…？？」

「大丈夫皆子、皆子は私が守るからね」

「Aちゃん…！！」




抱き合う二人を見てショッピは思っていた。


“血は争えへんな…”と……

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